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2018.09.20
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ひじょうに話題となっている宿野かほるのミステリーを読んだ。

〇ストーリー

ある女性宛てにSNSメッセージが送信される。それは学生時代に彼女の恋人だった人物からのものだった。片道通信が何回かあった後に,女性からの返信があり,2人のメッセージの交換が始まる。その内容は近況を確認し合うものから始まり,徐々に2人の過去に生じた事件へと近付いていく。また互いの秘密も順番に明かされ,事件の真相は?そして真犯人はどちらなのか?

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ネットで人気であることを知り,図書館で予約をして,半年ほど待ってからこの作品を手に取った。最初の感想は「薄い」だった。

さらにページをめくってみると,SNSメッセージを記載している,という体裁なので,ページあたりの文字数が少ない。

まさかこれは一時期流行ったウェブ小説では?という不安が一気に来た。

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読み始めてみると,その不安は徐々に和らいだ。

SNSメッセージにしては尋常ではない長さだと思うが,2人の人物の間で交わされる通信はそれほど不自然ではない。遠回りに過去に起きたらしい事件に近付いていく流れは,ミステリーファンとしてはわくわくが絶えない。

そして,後から分かるのだが,メッセージのやりとりに準拠したトリックも仕込まれている。

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そして後半に行くほど,過去の事件の真相へと迫るので,メッセージの緊張感も高まり,相手への批判も厳しい言葉が用いられるようになる。

次々に明かされる事実で,読者はどちらが真犯人なのか分からなくなってしまう。そうして引き回された後に,ゴン!と最後の事実が突き付けられて作品は終わる。

作品の狙いなので,終盤に畳み掛けるように新しい情報が開示されるのは仕方がないと思う。ただ,それは本格的なミステリーの手法としては反則とされている。このバランスは難しいのだが,この作品においては,後出し情報が多過ぎるのでフェアなミステリーとは言えないだろう。

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この作品を楽しむのは,ミステリーではなくサスペンス小説として考えれば良いのだと思う。

ただその場合,「スマホを落としただけなのに」のような作品に負けない恐怖感を醸し出すことが出来るのか?

メッセージのやりとりだけで,それ以外を掲載しない作品なので,登場人物たちに裏から迫ってくるような不安感はない。いきおい,この作品の恐怖は,過去の事件へぐっと迫る流れになっている。

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ドライブ感を優先して,情報の後出しを用いたこの作品の評価だが,さらっと読む分には良いのだけれど,後々考えてしまうと,女性側の天才的な演技,経済的な問題の解決法,男性側の家の変な状況,唐突な連続〇〇など,後出しにしてはヘビー過ぎる内容が多過ぎる。

1回読んで驚いて,その楽しさだけを記憶して,後は忘れる,という読み方が一番適しているだろう。





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Last updated  2018.09.23 18:43:09
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