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2019.05.22
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朱川湊人がお得意の昭和レトロミステリーの連作短編集を読んだ。

〇ストーリー


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最初の短編を読んだ時は,このまま終わると思ったのだけど,次の短編に物語は引き継がれていた。なるほど,これは同じ姉妹を主人公にした本格的な連作短編集なのだ。

朱川湊人の得意とするジャンルで,昭和30年代レトロ,東京の足立,いつの間にか超自然,という要素が見事に揃っている。

この作品を連作シリーズにまで押し上げたのは,超自然の能力を持つ姉・鈴音の他に,現実的な妹・和歌子の2人で主人公を設定したのが理由だと思う。


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既に述べたように,最初の短編を読み終えた時は,もう続編はないと思った。超自然的な能力を殺人事件の捜査のために発揮した姉・鈴音は心身ともにダメージを受けて,このまま臥せってしまっておしまい,という雰囲気だったからだ。

ところが次の短編でも姉妹,そして彼女たちを捜査の場に駆り出した人々も再登場して,またまた能力を使わせようとする。

最初の短編で,姉が死んだことは語られていたけれど,それはまだ何年も先,このままシリーズは続くワケだ。なんだかだまされた。


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だまされたことを勝手に怒っていても仕方がない。

最初は無理やりのように捜査協力をさせられていた2人(というか姉)だが,短編によっては逆に警察を焚き付けて捜査をさせる。

いつの間にか,シリーズを追うごとにレギュラーキャラは図太くなる。そして主人公・和歌子のキャラクター配置も,なかなか絶妙で,姉妹セットで実に上手くシリーズの主人公を務めている。

このキャラクター配置のバランスで言えば,僕がこれまで読んだ朱川湊人作品では一番かも知れない。なるほどシリーズ化だよなあ。



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各編について簡単に感想を述べる。

「追憶の虹」:和歌子は知人の事故の解決のために,姉・鈴音に過去の記憶を読み取ってもらう。すぐにその能力は,本庁のある人物の知るところとなり,彼は姉妹の所に殺人事件への捜査協力を依頼する。彼女たちが連れて行かれた赤坂の邸宅は,まだ生々しい事件の記録が残っていた。そこで鈴音が読み取ったこととは?・・・良く出来ているのだけれど,最初の短編らしく説明が多くて盛り沢山過ぎる。警視庁の神楽という謎めいた警部まで現れ,血痕の残る中の捜査など,驚きのフットワークの軽さだ。いや,実に破綻ないように出来ている。

「夏空への梯子」:女子高に死体がある,という通知があり,調べてみると確かに屋上にその学校の生徒の死体が発見された。警察は早々に地元の外国人2世を容疑者としてマークするのだが・・・そのまま続編かと盛り上がった後に,短編の内容の凡庸さ,というか,内容の無さにガッカリしてしまった。で,そもそも朝鮮学校の設定って必要だったの?モヤモヤ。

「いつか夕陽の中で」:和歌子たちの家に茜という姉貴分が通うようになる。知人の親戚ということだった茜だが,実は,,,その過去を知ってしまった和歌子たちから距離を置くように逃げ出した茜は,なんと・・・鈴音・和歌子姉妹にギャップがあり過ぎるためか,より和歌子に近く行動力も口数も多い,という茜の登場だ。リーダビリティは,前の短編よりはだいぶ改善されている。

「流星のまたたき」:鈴音・和歌子姉妹は,茜が住むアパートの他の住人と親しくなり,慶応大学で高学歴の笹森を知る。見た目も,金回りもパッとしない笹森だったが,マジックの技術で和歌子を魅了する。だが,その後・・・見た目はいろいろ問題ありな笹森を,姉・鈴音は気にせずに仲良くなり,そして・・・すべてはここから何だよね。

「春の悪魔」:母の使いで南千住に行った〈わたし〉和歌子は,訪問先の人物の不審な行動を知る。裁判を通じて自分の中で生まれた言葉を探す旅はさらに続き・・・そのまま犯人にされていもおかしくないところを章子さんに救われた,ということね。座布団しいて気をつけます。









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Last updated  2019.05.23 22:50:01
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