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2020.02.05
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朱川湊人のミステリー系作品を読んだ。

〇ストーリー

母・咲江,妹・亜由美がいる中学生の少年・進也は,居候として転がり込んだ男・チキさんに戸惑いながら暮らし始める。3人の生活に,不思議な味わいのチキさんが加わることで,進也の家はすっかりと明るくなる。ずっと続くと良いと願われた日々は,様々な現実で阻害される。だが・・・


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ピンポイントで1990年代中盤を設定された物語だ。朱川湊人が得意としている時代観からは遅れるが,主人公が母子家庭で,母親はスナックを経営しているという状況を加えると,なんとなくフィットしているような気がするから不思議だ。

この頃の時代を背景としているので,それがピンと来ない読者には伝わりにくいかも知れない。チキさんの過去,時代の空気,なかなかニッチなバランスの作品だ。


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この作品の特徴は,主人公・進也の罪悪感,そしてそれを知りつつも自分に正直に生きる母親の存在だ。この2つは矛盾するようでありながら,1つの家族の姿として互いに絡み合っている。

こうしたどちらにも傾く可能性のある感情を描くのが,朱川湊人の才能の一つだと思う。これは間違いなく評価できる。


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今回の作品は1990年代半ばのライブ感を利用して,進也の家族,そこに加わろうとしたチキさん,を巡る物語が描かれる。

作品的には,フラッシュ・フォワードというその後の展開を仄めかす手法が多用されているのが気になる。いろいろメタ的であり,禁じ手の一つなので,ここまで何回も同じ作品の中で使うべきではないと思う。

この手法無しで済んだ場面もあるので,そうしたバランスを欠いた状態を招いている編集者,あるいはプロデューサの問題だと思う。


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後日談として提供されるエピソードに対しても本当に必要だったのかが疑問だ。

進也の家族の状況を伝えるだけで良かったのでないだろうか?

例によって良い空気や設定の作品だったので,ついつい言いたくなってしまう。





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Last updated  2020.02.05 10:00:07
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