vs 磐田 3-2 ● 切り替えさせるサポートができなかった
敗因はいろいろあるだろう。 それらの多くは監督や選手が解決するべきことだから、俺がここに書いても仕方ない。 ただ2点、選手が集中を欠いたことについて、サポーターにも反省すべき点があると思う。 まず試合の入り。 「ゴールで俺たちを熱くさせろ」のチャントには賛否あるが、ここではそれを書くつもりではない。 ただ、この試合の入りがこのチャントで良かったのか? 浦和は守備のチームだと思う。しかしこの試合、要の闘莉王を欠き、初めてのメンバーで構成されたディフェンスラインだった。 だから、まずは落ち着いて守ることが必要だったとと思うのだが、だとすれば、別のチャントの方が適していたのではないか、と考える。 「俺たちがついているぞ!」ということを示すことができ、選手が自信を持って、落ち着いて闘いに臨めるチャントがよかったのではないだろうか。 序盤、攻めの意識はかなり高く感じられたけれど、守備の集中を欠いていた。そこととあのチャントの関係は証明できるものではないけれど、関係ない、とは言い切れないだろう。 次に、度重なる審判のおかしな判定に対するサポーターの反応。 おかしな判定自体が大きな敗因だとは思うけれど、それはサポーターの立場ではどうにもできないこと。(試合後にJリーグや審判に対して意見することはできるけれど。) さて、昨日のサポートは、そういう判定に対してどう対応していたか。 判定にイライラを募らせる選手たちに対して、俺は、気持ちを切り替えさせるサポートが必要だと考えている。気持ちを切り替えられないまま次のプレーに入ることで集中を欠いたプレーが生まれるだろうし、審判に対する意義や相手へのラフプレーを誘発して要らぬカードを貰ってしまうこともあるだろう。 ところが、昨日は、選手の抗議を後押しするかのごとく執拗なブーイングや抗議の野次がなかなか止まなかった。いや、選手の抗議を支持するためのものではなく、サポーター自身のフラストレーションをぶつけるだけのものだったのではないか? 俺は、「おいっ!」と思う瞬間は仕方ないとしても、その後は速やかに次のプレーを考えるべきだと思う。 俺は、サポートの力を信じている。 一生懸命サポートしている人なら、自分たちの力でスタジアムの雰囲気を作ることも変えることもできる、とわかっているだろ? つまり、俺たちが作る雰囲気は選手の気持ちに届くのだから、俺たちが落ち着かなければ、選手たちだって落ち着かなくなってしまうのではないか? スタンドが判定や相手選手のラフプレーへのイライラを発散させている間に次のプレーが始まってしまってはダメだと思う。 朝日新聞の中小路記者がこう書いている。「前半途中から判定へのフラストレーションをため始めていた。38分に山田がネットを揺らしたが、オフサイドとなったのが始まり。39分にはワシントンが相手にけられたと激しく異議を唱え、警告を受けた。後半14分、ファブリシオのひじが長谷部のあごに入る。「試合中に殴られる理由がわからない」と長谷部も怒るが、レッドカードではなくイエローカード。浦和の選手が再三、主審を取り囲む。「我々には何もできない部分だ」と、ブッフバルト監督が二つ目の敗因に挙げた。 ただ、気持ちはわかるが、試合は判定に従って進んでいく。スローインの微妙な判定など、普段なら切り替えられることにも疑念を表すようになった浦和に対し、磐田の選手は5度の警告をすべて受け流し、すぐ陣形を整えに戻った。試合への集中度に、最後まで微差があった。」 浦和の選手が切り替えられず集中を欠いたことについて、俺は、サポートの責任も大きかったと感じてならない。 あと5試合。 わずか450分のうちに、俺たちは、歓喜を得るか、失意に陥るかが決まる。 うちの選手が集中して闘えば、俺たちは必ず歓喜を得られるはず。みんな、そう信じているだろ? 450分、俺たちがテンパっていてはダメだ。 気持ちは熱く、でも頭はクールに、最後まで闘おう。