さて、北京武術合宿、中国語の方はどうだったかというと...
1年ぶりに会った先輩たち曰く、
「吉野って、こんなに中国語しゃべれたっけ?」とか、
「あれ、去年と比べて、中国語うまくなってるよ?
でも武術の方は...そうでもないネ!」と明るく言う先輩。
そっか、自分ではそんな自覚はないんだけど、
先輩たちは1年ぶりに私の中国語を聞いたので、
去年と比べることができ、かなりの進歩が感じられたそうです。
そして、私の中国語の一番の目的は、「老師とのコミュニケーション」!
そもそも、
・「老師の話していることを通訳なしで、わかりたい。」
(実は、この合宿、通訳さんがいて、もちろんすごい能力の方なので、わかりやすいのですが、
ただ、武術をやっている人ではないので、その人なりの武術の理解での訳になってしまうのと、
やはり、通訳さんの個性を通した訳になってしまい、
そうではなく老師のニュアンスをそのまま、ダイレクトに感じ取りたいと思うのです。
映画を見てて、どんなに翻訳者がすばらしくても、
やっぱり、翻訳者さんのフィルターを通した翻訳になるのに似てる。)
・「老師と直接、話したい。」
という目的で、日々勉強している中国語、
今回、老師とのコミュニケーションはどうだったかというと...
意外な理由で、思ったより話せなかった~!
指導の中での、老師の説明は、通訳さんなしでも2割ぐらい(それでも私にとっては大きい!)わかりました。
けっこう、精神論から、歴史、力学の話...になるので、内容自体が難しいのですが、
去年よりは、わかる量が増えたので、かなり満足。
問題は、老師との会話。
あのね、
老師があこがれの人で、
好きすぎて、話せなかったの~(泣)
例えば、ダンスが好きな人が、マイケル・ジャクソンに会ったり、
野球少年が、イチローに会う気持ちに似てると思うのです。
私にとっても、老師はそんな人。
そして、老師といえど、日々精進されているのがわかるほど、さらに去年より、進化されてました。
学生時代は、北京の武術大会で、いろんな種目でチャンピオンを総ナメにしたぐらいのすごい実力の方なのですが、
おととし、初めて会ったときに、「こんなきれいな動きの人がいるのか?」と驚いたものの、
去年は、その動きに、さらに柔らかさと、深みが増していて、
そして、今年は、もっと動きがシャープになり、力強くなっておられました。
もう、動きが素敵すぎて、見とれるのよね!
練習中も、前で一緒に見本で動く老師を見ていて、自分もやらなくちゃならないことを忘れるほどで、
説明の途中で、例として、ほかの拳種の動きを見せたりするんだけど、
ため息がでるほど、美しく華やか。
すんごい難しい技なんかも、10回やって、10回ともまーったくブレず、涼しいお顔でされており、
先輩たちも含め、みんな、
老師に、恋に落ちてました。
レッスン中、老師に手をとられ、指導される時があるのですが、
先輩も、
「老師と手をつないでいるみたい~♡」なんて言ってて、アホですね。(ごめん、先輩)
(しかし、その後、
どうせねじられたり、倒されたりする)
ということで、休み時間は、通常、なんとなく、みんなはみんなで固まり、
(通訳さんはいなくなるので、日本語で話してしまう)
唯一、私のみ、老師と中国語でぽつぽつ話していたのが、今年は、ダメだったー。
好きすぎて、話しかけられないという、
まさかの中二病!
(俺も、いい年してるのに...)
あ、なんとなく、老師が私に話しかけそうにしているな、と思ったら、
老師に背を向けてチームメイトに話しかけたり、
トイレに逃げたり、
ああ、俺は何をやっているんだろう~(泣)
でも、老師のお姿は見たいので、
(そういう人なので、立ってるだけ、とか、お茶を飲んでる姿だけ、でも、品があるというか、めちゃかっこいい!
体幹とか、軸がしっかりしているから?)
遠くから見ようと、体育館の入り口のところにいつも行ってた私。
(近くで、まじまじと見たら、変だし、悪いので。
遠くから見ると、老師を見ている目線がバレない。←何、この昔の少女漫画的な)
たまたま、その入り口のところには、スタッフの中国人の気のいい兄ちゃんがいるので、
そこにいるカモフラージュとして、その兄ちゃんと中国語で話していました。
ああっ、もう、
全然関係ない人なら、こんなにベラベラ話せるのに~!
(ごめんよ、その兄ちゃん)
あまりにも、毎回、休み時間ごとに、(老師から逃げて)その兄ちゃんと話していたため、
その兄ちゃんに、
「君はお酒を飲むのが好きだから、一度帰る前に中国のBarに連れていってあげたいんだけど。」と、
誘われる始末。
(もちろん行きませんでした。)
老師も、
「Kangzi(私のこと。名前の中国語読み)は、
あいつが好きなのか?」
と通訳さんに聞いていたらしい。
老師と話したくて、この1年がんばって中国語を勉強してたのに、
その努力が、すべて、スタッフの兄ちゃんと話すことに使われ、まさかのBarに誘われるという
衝撃の結末...
もう、本当に何やってるんだろ !?
でも、最終日は、なんとか逃げず、
老師と話す機会があり、なぜか老師から
「君、WeChatやってるの?」と聞かれ、
(FacebookとLINEが一緒になったようなものの中国版。
もちろん、中国では、FacebookやTwitterが使えないのですが、中国独自のそういうものがある。)
お互いアドレスを交換することができました。
私、それでも、着実に老師に近づいてない?
1年目は、メルアド交換、
2年目の去年は、住所をもらったので、贈り物を送り、老師からもお礼のプレゼントが来て、軽く気絶、
3年目の今年は、なんとWeChat友達~!
しかも、私だけ!!!(深く気絶)
そのWeChat上で、ダメ元でお願いしたら、老師の演武の動画ももらったし~☆
台の上で演武している黒い服が老師 ↓
というわけで、かなり複雑な気持ちですが、中国語のほうはこんな感じとなりました。
*おまけ
あのスタッフの中国人の兄ちゃんもなぜか、WeChat上での友達になってる...
(老師からも、その指摘あり!)