東証とライブドアのお粗末さ(騰落レシオ99.94%)
日経平均 15,341.18 -464.77前代未聞の東証売買停止が起った。後場に入ってから場中で約定件数が「400万件を越えれば取引停止」を通告し、市場は一層混乱し、売り損ねを恐れた売りが殺到した。現システムでは約定数が450万件が処理の限界値らしい。東証の危機管理能力の無さは、ジェイコム事件から薄々分かっていたが、あまりにもお粗末すぎる。経済大国そしてIT大国でもある日本のメイン市場がこのようなことでは情けなさ過ぎる。外人には発展途上国と同じようなリスクを感じさせたことだろう。東証の社長の話を聞いていても、あまり危機感、切迫感が感じられない。ライブドアに関しては、先日書いたように、社会慣習など無視し、時には傍若無人とも思える強引なやり方で成長してきたこと自体は、本来は新しい時代到来として歓迎されるべき事である。ただし、明らかに「合法的」であるならば、だ。例えそれが法律の不備を狙ったモノであろうとも、合法的であれば、何ら問題はなく、知恵がある、ということで好意的に評価されてきたはずだ。しかし、だからこそ、少しでも不透明な部分があると、とたんに崩れる。敵は多く、隙あらば、と虎視眈々と狙われているのは分かっていたはずだ。今回のことは、あまりにもお粗末すぎると言わざるを得ない。ライブドアは、通常業務を行っていく、といっているが、これまで通り仕事を進めることは難しいだろう。特にフジテレビや西京銀行のように、相手が認可業の場合、提携話は実質立ち消えとなるのではないだろうか。石原都知事が今回の暴落のことを「ヒステリックな反応」と言ったが、この人が株取引をしない人なんだな、ということを感じただけだった。マスコミ関係者も株取引を禁止されているせいか、個人投資家の株取引に対して、単なるギャンブル的なマネーゲームで大損している人も沢山いる、といった紋切り型の表層的な切り方しか出来ておらず、ヤレヤレとおもう。米安、外人売り越しで、大幅続落。東証は小安く始まるも、大きな反発もなくじりじりと下げる一方。後場に入り大きく下げ、一時は-746円をつけた。その後、少しリバウンドするもまた下げたところで取引停止となった。東証1部の騰落数は、値上がり銘柄数83銘柄、値下がりは1,574、と今日も値下がり銘柄数が1,500を越す全面安。東証1部の売買代金は概算で3兆9667億円、売買高は32億7971万株であった。これでも2:40に取引停止になって、この数字である。主力株:全面安。個別では、ソフトバンク(9984)、SBIホールディングス(8473)、パシフィックマネジメント(8902)、カブドットコム証券(8703)、ドリームインキュベータ (4310)、パシフィックゴルフグループインター(2466)、シンプレクス・テクノロジー(4340)などがS安。 ヤフー(4689)、カカクコム(2371)、GMOインターネット (9449)なども大きく下げた。数少ない上昇銘柄は以下の通り。分割&増配発表のアーバンコーポレイション(8868)、アイネス(9742)、オービックビジネスコンサルタント(4733)、ユナイテッドアローズ(7606)、日本オラクル(4716)、NTTデータ(9613)などは上げていた。新興株:指数は大幅続落。個別では、ライブドアマーケティング(4759)、ライブドアオート(7602)、ターボリナックス(3777)などライブドア関連銘柄がS安売り気配で終わる。また、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、エキサイト(3754)、Eストアー(4304)、アイ・シー・エフ(4797)、ネットビレッジ(2323)、そして直近公開銘柄のナノ・メディア(3783)、アウンコンサルティング(2459)、ネットワークバリューコンポネンツ(3394)、ファンコミュニケーションズ(2461)、ディー・ディー・エス(3782)などもS安を付けていた。東京都民銀行(8339:東1)と提携すると発表した楽天は引けに上昇していた。他に一部不動産関連銘柄に引けにかけて打診買いが入ったようだ。今日の取引無し底が見えなくなった感がある。リスクを取らないのならば、しばらくは短期売買か休むか?ということになる。ただ、日本の景気回復、主力企業の業績回復は明らかであり、このまま数年前の相場のように株価が何ヶ月も低迷するとは思えない。リスクを取って買い下がれば、より大きい値幅を取る事も出来るので、例えば優良企業で上げすぎていたモノなど、今回の暴落で値頃感が出てくれば仕込んでいく、という戦略もあるだろう。私はあまりリスクを取りたくないので、デイトレ以外は今週はお休みか??まあ、どうするかはその日、その時の値動きに聞くしかない。