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カテゴリ:寺社巡り
友人から増上寺に毎年1,5,9月15日にしか公開されない秘仏の黒本尊があると聞いていた。
昨日は9月15日の土曜。めったにないチャンスだと思い、連れ立って行ってきた。 日比谷通りに面していて、赤色の目立つ、重文の三解脱門まで来たが人が少ない。 あれ?やってないの?しかし、門のところには看板が出ている。 まずは本殿である、大殿のご本尊阿弥陀如来(室町期)にお参り。 そしてその脇にある安国殿の黒本尊へ。 元々金色だったが、お香の煙で黒くくすんでしまった2尺6寸の可愛い阿弥陀如来。 立ち姿で右手を上げ左手を下げていて、如来というよりも菩薩に近いイメージ。 言われる通り真っ黒。 この仏像は転々としている。元々源氏の守り本尊で源義朝に伝えられるが、その後平家の手に落ちる。 平清盛が常盤御前に与え、牛若丸の守り本尊となる。その牛若丸が義経として陸奥へ下る途中三河の長者に預けることになり、家康が一向一揆の解決を祈願したところ成就したので、これを譲り受けて岡崎城に安置。出陣の時には唐櫃に入れて持ち歩いたという念の入れよう。江戸入府の際増上寺に移された。 戦乱の世を渡り歩いた歴史の証人だ。黒さが祈願の強さを表している。 安国殿の裏には徳川家の墓所がある。友人曰くいつも閉まっているが、今日は開いている! 早速中に入る。巨大な石灯籠に囲まれて代々の墓石、というより仏塔が3方に並んでいる。 天皇家と同じく幼君が立っても政権が揺らぐことがなかった。 徳川政権が長く続いたのは幕藩体制がしっかりしていたからなのだろうか。 続いて大殿より左手にある経蔵へと向かう。 直径3メートルほどの八角柱の中に経典が入っていて、上と下を貫く軸で支えられている。 一周回すとありがたいお経を学んだことになるんだと、お、まるでチベットで見たマニ車と同じ思想。 字が読めない人でも仏教に帰依させる為だろうけど、一周とは安易だなー。まあ、一人が108回も回すと軸が壊れちゃうだろうな。 それにしても広い敷地。増上寺、徳川家の威勢の良さを感じつつ立ち去った。 写真は威風堂々の三解脱門(この上にも仏像が安置されているが見れない)、大殿と東京タワー、六代将軍家宣の墓所。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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