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テーマ:合唱 コーラス 大好き(43)
カテゴリ:コーラス
およそ男声合唱をやったことのあるもので多田氏の名を知らないものはいないだろう。清水脩「月光とピエロ」が日本で初めての合唱組曲だと言われるが、彼が男声合唱の生みの親なら多田氏は育ての親だろうと思う。「タダタケ」とも言われ、愛された。
私が多田氏の曲に出あったのは大学2年の時の「雨」であった。たちまち虜になった。ただ、私は混声からはいったのでそれまで全く知らなかったのだが、調べてみると「柳河風俗詩」は氏のデビュー作とあるが、なんと私が2歳の時に書かれたものだ。それが今日まで愛唱され続けているのだから驚くべき話である。多田氏の曲はほとんどがアカペラで、しかしハーモニーが実に美しく、かつ歌いやすく作られている。京都大学男声合唱団の指揮者を務めたあと銀行に勤務しながら曲を作ったと言うからすごいが、必ず自分で全パートを歌ってみたそうだ。日曜作曲家と言うところか。それでも著作権が確立されていたならば、彼の印税収入は相当なものだったのではないかと思う。蛇足ながら、私が初めて買った「雨」は第五刷で250円だが、今彼の曲集は1500円くらいのはずだ。 「雨」については。その後曲が一部入れ替えられた。いわゆる差別用語がはいっているから、と聞いているが、「こじき」とか「ひにん」とかと言う言葉であろうかと思われる。堀口大学の詩であるが、私はこの曲が好きだった。 今後も多田作品は歌ってみたいと思う。ただ、男声合唱のテノールは本当にしんどい音域がどんどん出てくる。それなりに気合いを入れて望む必要がある。 亡くなったのは私の伯母と同じ日であった。巨人のご冥福を祈る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年12月26日 22時46分45秒
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