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カテゴリ:ほんわか介護、認知症とつきあう
巣鴨の駅前では、堂々と催眠商法の客引きをしている集団がいます。もう10年近いのではないでしょうか。
駅前でお地蔵さん詣での高齢者(主にお婆さん)を呼び止め、何かをくれます。たいていティッシュですが・・それを別のグループの所に持って行くと粗品をくれます。しばらく待っていると粗品をもらったお婆さんが10~15人ぐらい集まります。すると先導がお婆さん達を別の場所に移動させます。 そこでは、始めは只同然で様々な品物をくれます。卵だったり、牛乳だったり。最後には高級布団や化粧品、サプリ、健康器具などに変わり、かなり高い買い物をさせられます。 私もその10年前ぐらいから時々声をかけられます。ああ、やっぱり高齢者に見えている。若すぎるだろう。いくらなんでも・・。今はとにかく去年まではキャリアウーマンの姿だったのに・・。 手を振って断ると、「ちぇ」などと言われたりします。 最近は地蔵通りでも彼らは客引きをしているようです。注意を促す警察の放送がエンドレスで流れていますが、気にしている様子はありません。 第一、駅前の客引きも交番の前と言っていいところでやっているのですが・・。 この催眠商法はあちらこちらで開かれていますね。昼間の銭湯を借りたり、最近は閉まった商店を借りていたりします。 私の母親もいったことがあるそうです。 でも、パンと卵をもらって、適当なところで帰ってきたらしい。 ある人に聞いた話です。この催眠商法のおっかけをやっている人がいるそうです。 ある程度の所で買うのを止めればいいわけですし、それほどお金はつかっていないようです。私はサクラが何人かいると見ていました。その無給のサクラ要員かもしれません。 なぜ追っかけをしているのかといえば、沢山人がやってくるし、催眠商法の人たちは優しいし、みんなでわいわいやって楽しいというのです。友人もいないので寂しさを紛らわせているらしいとのこと。 サギだとある程度わかって引っかかっていることも考えられます。高齢者は普段、話をすこともなく1日を過ごしています。ですから誰かやって来てお話しをすることが1番の楽しみでしょう。 体が元気なのに一人寂しくしている。この商法の人たちは若いのに、仏様のように微笑んでいて、とても優しいのです。いたれりつくせりにして楽しませてくれます。その優しさは麻薬なのかもしれません。 この催眠商法をしている人の言い分ですが、高齢者はタンス預金をしています。高い物をうりつけて眠っているお金を流動させているのである。必要悪といいたそうでした。 別の話ですが、お金持ちで寂しがりのお婆さんがいました。公園にでかけ、誰彼かまわず、家に来て一緒に暮らしてほしいとかき口説きます。 それは危ない。変な人が入り込みはしないか、と聞きましたら、1度ホームレスの人が入り込んだようです。そのときは行政にたのんで出て行ってもらったそうです。 うまい話ですが、落とし穴もあります。 お婆さんはわがままで身の回りのことを何一つ自分ではやらない人でした。 うまくやって養子になり遺産がいただけると入り込んだ人も他にいましたが、あまりの人使いの荒さとわがままに耐えきれなかったそうです。 ええ、家政婦さんもいつかない。ヘルパーもこりごりだと言っているお宅です。財産をちらつかせて一緒に暮らせば、無給のヘルパーが24時間いるようなもんですね。 こうなるとどちらがサギなのかわかりません。 結局この世は騙しあいなのでしょうか。 しかし、ケアマネという仕事は一歩間違えると危険です。利用者のほとんどの方は私をフリーパスで家にあげてくれます。ハンコが必要というと、そこにあるからといって勝手に押させてくれます。字が書けないというので代わりに書類を書くこともあります。確定申告書を書いたこともあります。 引っ越しの際の転入、転出届けも代わりに出したことが何回かあります。担当ケアマネというと健康保険証をその場で出してくれた役所もあります。と言うかほとんどの役所が出してくれました。 そんなに信用されてうれしいというか、信用されなくては仕事が円滑にいきません。 反面、事件が起きたら、真っ先に疑われそうです。幸い起きませんでしたが・・。 多分私は利用者に入り込みすぎているのでしょう。 私を信用するのはいいですが、誰も彼も信用するようになったらいけません。いつもそんなに信用しないでと思っていました。 もっとも信用している振りをして、利用されていただけかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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