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カテゴリ:ケアマネ物語
寅さんは自分の話題の中から、さりげなく諭しているわけです。仕事の辛さ、旅の重さ、家族のしがらみ、そして大切さ、恋(愛)はまず相手を思いやること。
そのようなことを自分自身の経験から相手に判らせていきます。 そして寅さんは相手が自分の悩みを話すと黙って聞いてくれます。 そしてたいていこういってくれるでしょう。 「それは、姉さん、大変だったね。よくやってきたね。今まで・・。偉いよ、オレは足下にも及ばねぇ」 「本当に偉いと思う」 「思うねぇ、大変だったろう」 「うん」 「そうだねぇ、今日はもうお開きとしよう。もう寝な。え、部屋はここだけ、判った、おいらは一晩中起きているから、姉さん心配しないで寝なよ」 とまあこんなふうでしょうか (これはシナリオなどを参照したわけではありません。映画を見ていて、思いついた場面です) 私たちは人の悩みを聞くとどうにかしてあげたいと思います。どうにかしてこの人を苦しみの縁からすくい上げたいと・・。 それは高慢、傲慢なことかもしれません。答えは悩みの数だけあります。悩みは人の数だけあります。答えは1つではありません。今日正しい答えも明日は違うかもしれません。 これは介護保険の仕事をしていて、強く感じたことです。介護保険は始めの頃から大きく変わっていきました。1年、いえ半年でもケアプランの作り方は変わります。これで正しいということは流動性があります。 この仕事をしていると正しいことは日々変わる。答えは数限りなくあるということです。 とにもかくにもケアマネのカウンセリングはお金になりません。1月のケアプラン料の1万円(今はもっと多いですか)の中に入っています。ですから月に何回電話を受け、訪問し、時に役所とわたりあっても同じ金額ですし、その中に本人や家族のカウンセリングも含まれるということです。 ですから多少はカウンセリングの王道から離れたとしてもお許しいただきたいというものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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