カリズ・ベヤーラ 「涙、渇くまで」
恥ずかしいのですが、どうしても分からないのがアフリカ系作家です。彼らの作品を読んで、どうしても彼らの気持ちが理解できない。どうしても、どうしても、????なのです。 彼らがなぜ、自分たちの歴史や文化に劣等感を持つのか、また、彼らの誇りがどのように発揚されるのか、私には分かりません。 同じ有色人種なのだから、分かるはずだと思っても分からない。グギ・ワ・ジオンゴともう一人、忘れたけど男性作家、そして、カリズ・ベヤーラ。同じ女性だから、もっと分かりやすいだろうと思ったけれども、やっぱり分からない。 彼女たちの行動や、感情や、ギャップ…。 西洋の学問をしたからって自分の肌の色が変わるわけではない、って当たり前なのでは??? なぜ、そこに自分の肌の色がかかわってくるのか、理解できない。 アフリカの後進性は、絶望するほど、大きいのでしょうか? 自分が黒人であることを否定したいほど、大きいのでしょうか? 勉強しても、ヨーロッパに行っても自分は白人ではないって当たり前なのでは???? こんな葛藤は、日本人にあるのでしょうか? 一生懸命勉強しても、自分は日本人だ! なんて、ありえないので理解に苦しみます。 祖国を、祖国の人間を自分と同じと見なしたくないほどの同属蔑視に駆られる気持ちが私には分かりません。明治の急激な社会の変転に見舞われた明治の人たちも同じ気持ちを感じたのでしょうか? 無学な私は、そうした葛藤について読んだことがありません。 本当に人を理解するのは難しいです。とっても、とっても難しい。それだからこそ、理解したいと強く願うのですが…。