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私:新幹線「のぞみ34号」の台車で昨年12月11日に破断寸前の亀裂が見つかった問題で、原因を追求した結果、JR西日本は、亀裂は10年以上前の製造元の川崎重工業の製造段階の不備に起因することが明らかになったと28日に、調査結果を明らかにした。
台車を製造した川重は、JR西日本の記者会見が終了した後の28日午後7時から神戸市内で記者会見を開き、金花芳則社長が深々と頭を下げたね。
A氏:JR西と川重によると、台車の外枠は鋼鉄製で両側にあり、「側(がわ)バリ」と呼ばれ、JR西が定めた設計では底面の厚さは8ミリで、加工しても7ミリ以上とされていたが、最も薄い部分は4・7ミリしかなかった。
さらに、その4・7ミリしかなかった原因は、川重は台車枠を別の部品と溶接する際、すき間をなくし、がたつきを抑えるよう底部分を薄く削っていたため。
削る寸法は、現場の判断で行っていたといい、JR西に「本来行ってはいけない作業だった」と説明したという。
この薄い部分で強度が保てず、溶接で生じたひび割れが破断寸前の亀裂まで大きくなったとみている。
私:さらに、なぜ、そうなったのかという工程の説明で、川重によると、亀裂が見つかった台車枠の強度部材は作業現場の1人の班長の指示で設計上の寸法よりも薄く削られており、班長はほかの部品と溶接で固定する作業で、がたつきをなくすために削るよう作業者に指示したが、社内基準で許された範囲にとどめるよう説明せず、できあがりも確認していなかった。
川重は記者会見で「班長には、作業者が社内基準を守るだろうという思い込みがあった」との見方を示した。
部下に指示したら、実際に部下がその通りやったのか、確認するのが現場班長の職業的な義務なのではないのかね。
しかも、安全上、重要な寸法だ。
さらに、肝心の、なぜ、その班長がその義務を怠ったのかの説明がないね。
A氏:川重は、背景として管理面では、生産管理部門と現場の権限があいまいだったことがあり、車両部門を統括する小河原誠常務は、管理部門が現場に示す作業指示について、「指示を(必ず)守る部分と現場に任せる部分が明確になっていなかった」と述べ、結果的に作業の多くが現場に任せきりになっていたという。
これもおかしな説明で、現場に任せようと、JR西が定めた設計では底面の厚さは8ミリで、加工しても7ミリ以上という設計寸法は、設計図で現場に正確に伝達されているはずだ。
設計図がなくては現場の作業は不可能で、勝手な寸法で作業はできない。
現場は設計図面通り作るのが本業だ。
現場では、「作業仕様書」が貼り出されているため、作業員全員がみることはできたが、実際には「(現場をまとめる)班長の指示」が優先されたという。
班長の指示に問題がある場合に、それを修正する仕組みは確立できていなかった。
なんのために「作業仕様書」が貼り出されているのかね。
管理されているという外向けの格好付けのためかね。
川重は、カネをかけ国際規格ISO9001の品質マネジメント(品質管理)システムの認証を得ているはず。
それなのに、マネジメントの基礎が崩壊しているとはね。
その原因追求がないね。
私:日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、宇部興産でも品質管理の不正が次々に明るみに出たが、背景には、権限のあいまいさやチェック機能の弱さなど、今回の問題と重なる部分も多く、問題が起きるたび、「安全性には問題がない」と説明がされたが、今回は、一歩間違えれば大事故につながりかねない、「重大インシデント」と運輸安全委員会が認定する事態になったと新聞は書いている。
しかし、日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、宇部興産の問題と、今回の川重の問題は「異質」だね。
日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、宇部興産は「計画的な確信犯」がやったこと。
今回の川重は「だらけた業務の怠慢」で起きたこと。
A氏:川重は、再発防止のために外部の人材も入れた品質管理の新組織を立ち上げ、金花社長は「再発防止、品質管理の徹底、社内ガバナンスの強化を、私自身が推し進めなければいけない」と述べ、辞任を否定。
おかしいのは、従来から、品質保証部という、品質管理部門があるのに、新組織がなんで必要で、品質保証部は何をやっていたのだろうか。
カネをかけているISO9001の実施状況は、どうなっていたのだろうか。
原因追求が甘く、再発しそうだね。
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