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テーマ:お勧めの本(7220)
カテゴリ:小説
1959年~60年に「週刊スリラー」に
連載された高木 彬光の『白昼の死角』は 1979年に角川春樹によって映画化された。 監督は、松田優作の『蘇える金狼』や遊戯シリーズで お馴染みの村川透。 先日、町の図書館で小説を物色中、 目に飛び込んできた『白昼の死角』の文字。 いつだったかそうとう前のことだろうか。 この映画をビデオで確か観たな、と。 お馴染みの東映の強面の俳優たちが 堅気の人に扮しなにやら怪しげな具合だったことを 思い出した。 物語は実在の事件である 「光クラブ事件」をベースに 主人公・鶴田七郎の法律の盲点を突く 華麗なる手形詐欺をはたらく姿を描いている。 簡単に云うと『ミッション・インポッシブル』や 『スティング』のような大仕掛けの騙しによる 手形のパクリである。 一滴の血も流さずに犯罪を成功させるのは 人道的なことは別として ある種の痛快さがある。 しかし、不幸な犠牲者も現れやがて 主人公の友人や妻や愛人にも悲劇が訪れるのである。 兎に角、犯罪小説としては面白いこと、折り紙つきである。 作中、松本清張の『壁の目』について言及する場面もあり 推理小説ファンにはとても興味深い。 ※「光クラブ事件」・・・1948年に東京大学の 学生による闇金融起業が法律に触れ、警察に検挙 された事件。日本における代表的なアプレゲール 犯罪。 ※ダウンタウン・ブギウギバンド/欲望の街
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最終更新日
2011年06月23日 16時25分00秒
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