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営業マンの備忘録

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2013年04月13日
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カテゴリ:ピアノ
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U-20 ソリストたちVol.1 内匠 慧 ピアノリサイタル(2013/4/13(土)電気文化会館)
平成25年4月13日 15:00 1列センター左

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第30番 ホ長調 Op.109
リスト:超絶技巧練習曲集 (全曲)
第1番 ハ長調「前奏曲」、第2番 イ短調 、
    第3番 ヘ長調「風景」、 第4番 ニ短調「マゼッパ」、
    第5番 変ロ長調「鬼火」、第6番 ト短調「幻影」、
    第7番 変ホ長調「英雄」、第8番 ハ短調「狩」、
    第9番 変イ長調「回想」、第10番 ヘ短調、
    第11番 変ニ長調「夕べの調べ」、第12番 変ロ短調「雪かき」

<アンコール曲>
ショパン:即興曲 第1番 変イ長調 op.29
スクリャービン:詩曲 op.72「焔に向かって」

===
浜松3次から彼に惚れこみ、12月に東京のホームコンサートで2日2プログラムを楽しむことができた。
そして今日は新たに全く違うプログラムで挑むという。彼の譜読み力の高さには驚かされる。
このことを高木竜馬さんに伺うと、全曲演奏とか僕には無理です!と即答だった。
そう、5月にはまた全く違うプログラムを予定しているのだ。
しかもブラームスのパガニーニ変奏曲Book1と2を同じ日に演奏するという・・・(しかも前半は別の曲を弾く)。

今日は意外にもスタインウェイ。
30番の出だしからその繊細なイニビタブルトーンに魅了される。素直で余計な装飾の無い彼らしい音色。
テンポも意外なことを狙わないオーソドックスなスタイル。
昨年は高木竜馬さんの30番を何度も聴いてその表現力と音色の幅に魅了されたのだが、全く違うスタイルの演奏といえる。

早くもここで休憩。

後半は超絶全曲!
30番は抑え気味だった音量だが、後半は1番から出足良いフォルテ。
ショパンのエチュードでも2番が苦手だったようだが、若干の苦戦を見せる2番ながら、マゼッパ、鬼火は得意な曲なのだろう、難所もそう思わせずに一気に弾ききった。
そして全曲の難所ともなる6番~8番もややミスタッチを交えつつも快演。若干弾きなれていないようなフレーズもあったことは確かだが、細身の彼が立ち上がらんばかりに渾身の力を込めたフォルティッシモは聴き応えがあった。
個人的には10番以降が彼のドツボではなかったかと思う。
濁りの無い見事な和音と盛り上がるボルテージ。いずれも理想的な演奏で、終演後はブラボーが飛び交った。

アンコール。お姉さまが即興になっていないメチャクチャな即興曲と相変わらずの酷評をしていたが、軽やかな即興曲1番で好印象(私は好き)。こういうお茶目なショートピースが本当に得意である。
(浜松で聴いた即興曲3番も忘れられない)

そして、何を弾こう、困ったなぁ・・・と考え込むようにステージに登場し、お辞儀も忘れて鍵盤前に座る。
うむむ、この出だしはスクリャービン後期の難曲である焔に向かって!!
いやはや、悩んで弾けるレベルではないのだが、彼なりの集中方法だったのか・・・。
この曲はホロヴィッツのオハコでもあり、ホロヴィッツいわく核兵器が無い時代に核を予感させるようなどろどろの世界で、「とても難しい」「とても大きな音がでる」という現代曲に足を突っ込んだ曲である。
最近聴いたのは上原さんだが、失礼ながら女性のパワーでは何とも思わなかったのだ・・。
それほどの曲に細身の内匠さんが挑む。
見事にこのおどろおどろしい世界を演奏、しかも盛り上げ上手でしたよ!
クライマックスの右手高音が続く箇所で、弦をぶち切り!!
もうなんともいえない、内匠ワールド。名古屋まで行った甲斐があったってものである。
またもやブラボーが飛び交う。

余談だが、明日イギリスに戻るのだそうである。
そして5月は日本とイギリスを何度となく往復しながらの来日(?)公演になるのだそうである。
その合間にどうやって譜読みをするのか。次回公演が今から楽しみでならない。





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最終更新日  2013年04月13日 23時41分28秒
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