テーマ:ミステリはお好き?(1454)
カテゴリ:海外ミステリ
密室ということばには魔力があります。 それだけで、不可思議、謎、消失、トリック、色んな言葉が同時に浮かんできます。 被害者一人しか居ないはずの閉ざされた空間でおきた殺人。 ところが犯人の姿はなくて、しかも逃げ出せたはずもないという状況。 普通に考えるとありえないはずのことが起こってしまうのです。 その謎を、時にはかっこよく、時には冷静に、時には苦い思いで解き明かす探偵たち。 「密室殺人傑作選」は1968年にアメリカで発表された、“密室”を扱った不可能犯罪ばかりを集めたアンソロジーです。 古典からパロディ、ユーモア、SF、歴史とバラエティにとんでいて楽しめます。 <収録された14の密室> 「ある密室」ジョン・ディクスン・カー ギデオン・フェル博士が登場します。 「クリスマスと人形」エラリイ・クイーン 怪盗から予告状がきて、エラリイ・クイーンとクイーン警視のクリスマスは大忙しです。 「世に不可能事なし」クレイトン・ロースン 探偵役の奇術師グレイト・マリーニは作者ロースンの芸名でもあります。 「うぶな心がはりさける」クレイグ・ライス 檻の中での密室事件。ライスの処女短編です。 「犬のお告げ」G・K・チェスタトン 有栖川有栖の「密室大図鑑」にも登場したブラウン神父もの。密室を扱った作品として有名ですが、何度読んでも面白いです。 「囚人が友を求めるとき」モリス・ハーシュマン ユーモアのある作品です。 「ドゥームドーフの謎」メルヴィル・デヴィッスン・ポースト アンクル・アブナーシリーズの代表作であり、古典的名作です。 「ジョン・ディクスン・カーを読んだ男」ウィリアム・ブルテン パロディの傑作、情けないオチ。 「長い墜落」エドワード・ホック 独特のプロットがさすがです。 「時の網」ミリアム・アレン・ディフォード 思いがけない設定に驚きます。 「執行猶予」ローレンス・G・ブロックマン 30年代中ごろの時代に特有の雰囲気と特有のトリックです。 「たばこの煙の充満する部屋」アンソニイ・バウチャー ハードボイルドな雰囲気が余韻を残します。作者はアンソニイ賞に名前を残すアンソニイ。 「海児魂」ジョゼフ・カミングズ 海の密室という珍しい設定です。 「北イタリア物語」トマス・フラナガン 中世の北イタリアが舞台です。 密室殺人傑作選 :H・S・サンテッスン編 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月25日 16時34分13秒
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