未来のことでもwillが使えない???
Day 49:随分ご無沙汰してしまいましたが、久しぶりにサミト君の英語学習を覗いてみましょう。問題:「来週田中さんがお戻りになられたら、私までお電話いただけるようにお伝え下さい」と伝言を頼みました。どこか不自然な箇所はありますか?Please tell Mr. Tanaka to call me when he will come back next week.サミト君は前回の問題で「来週」=「未来」と捉え、間違えてしまったことを思い出しました 前回Day48で習った「will=未来」という考え方をやめて文意を考えてみると、間違いが見えてきたようです。では、皆さんの答えはどうなりましたか?前回のDay48で強調した学校英語の「will=未来」という典型的な落とし穴にいつまでもはまっていると今回のような問題もつい見落としてしまいます。繰り返しになりますが、「will=未来」という考え方はもうやめましょう!未来を表わすなら、「will」でしょ、と考えがちですが、前回Day48で強調したように「will=未来」という方程式は存在しません。学校英語で will を未来形と教わったかたも多いと思いますが、will は未来時制ではなく「予測」「意志」を表わす法助動詞です。そして「予測」「意志」は常に未来の事柄について述べることになるのです。したがって、正しきは「will=未来」ではなく、「will=予測」という方程式です。この方程式を頭にインプットして今回の問題も考えてみましょう。今回の問題は、前回のDay48と同様「未来を表わす現在時制」の問題です。では今回の「未来を表わす現在時制」を説明しましょう。「時」「条件」を表す副詞節の中での現在時制: if の「条件」と after, before, as soon as, when のような「時」を表す副詞節の中では、未来のことでも will を使わず、現在時制を用います。Clean up before you leave this afternoon. (午後出かける前に片づけなさい)The picnic will be put off if it rains tomorrow. (明日雨が降れば、ピクニックは延期されます)ではどうして「時」「条件」を表す副詞節の中では未来のことでも will を使わず、現在形を用いるのでしょう。それは will を用いた文とは本来「予測」を表す文で、前述の副詞節が表わす文は「予測」を表わす文にはならないからです。例えば、It will rain tomorrow. (明日は雨が降るでしょう)は未来の「予測」を表す文なので will を使いますよね。しかし、例文の副詞節中の you leave this afternoon / it rains tomorrow という内容は話し手の意識の中では「予測」ではなく「事実」なのです。つまり「午後あなたが出かける」「明日雨が降る」という状況は未来の予測ではなく、話し手は意識の中で起きる事柄として「今」見つめているのです。before you leave this afternoon 「午後出かける前に」、この文は、相手が午後出かけるという前提で文を述べていますよね。だから話し手の意識の中では「午後あなたが出かける」という事柄は予測にならないのです。if it rains tomorrow 「明日雨が降れば」、この文は、「明日雨が降るでしょう」と「予測」しているのではなく、雨が降った場合、または雨が降るという条件なら、と話し手の意識の中では起きる事柄としては述べているのです。このように「条件」「時」を表す副詞節の中では、文意が「予測」にならないので未来のことでも will を使わず、現在時制を用いるのです。では問題文をもう一度見てみましょう。Please tell Mr. Tanaka to call me when he will come back next week. [×]もうおわかりですね。時の副詞節 when の中では、「来週田中さんが戻る」ことは「予測」ではなく、起きる事柄なのです。この文の話し手は田中さんが戻って来るという前提で話していますよね。最後に次の2文を比較して、スッキリしましょう!Let me know when you are ready. [副詞節](準備ができたら教えてください) Let me know when you’ll be ready. [名詞節](いつ準備ができるのか教えてください) 1文目の「時」の副詞節中では you are ready 「準備ができる」という状況を「予測」ではなく起きる事柄「事実」として述べているので現在時制を用います。2文目の名詞節中では「いつ準備ができるのか」という未来の「予測」内容を述べているので名詞節の中では will が用いられるのです。どうです、今まで未来のことなのに、どうして will が使えないのかよくわからなかったことも、will の本質的な意味がわかると、いままでモヤモヤしていたものもスッキリしませんか。わかるようになると、英語学習がより面白くなります。面白くなるともっとわかるようになります。もっとわかるようになると、今度は英語を使いこなすことができるようになってきます。後は「習うより慣れよ」、より多くの英文に触れ、この「わかる⇒面白い⇒もっとわかる⇒できる」という循環を作っていきましょうね。次回も時制に関する問題を紹介しますね。ではまた、See you next time.⇒人気blogランキング参加中<(^^)この英語学習に関連したメルマガも発行しています。かなりマジな英語学習メルマガです。英語に自信のあるかた、または英語をより深く学習してみたいかたは是非登録して問題を解いてみて下さい。登録はこちら:Yahoo!メルマガ - そこが知りたい、英文法!日本人が繰り返す間違い!TOEICなど他の英語ブログも書いています。是非チェックしてみて下さい。英語学習ブログ 英語克服の秘訣!TOEICブログ TOEIC裏技先生日記ブログ Life in Vancouver