396999 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

北海道のアウトドア!

北海道のアウトドア!

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

多聞4040

多聞4040

Freepage List

詩作


桔梗(キキョウ)の詩


粉  雪


あこがれ


心月の夜


黄金色の秋


四季彩「俳句日記」


少 年


思 秋


夏の終わりに


反戦の詩「いまここから」


凍 笛 が 鳴 る 道


流浪の旅人


人ハ未ダ知ラズ


多聞の詩作入門


初雪の恋(朗読)


「優気」(子供たちへ)


「僕の風船」


「この愛を込めて」


「 な み だ 」


「おぼろ月」


多聞の鉛筆画詩集


冬の人


「あなたへのラブレター」


泡沫の舞


美瑛(びえい)の丘にて


恋のカマイタチ(短歌十首)


「雪化粧」


AKIZORA2007


はじめの落ち葉


秋と俳句の物語


君は人であると愕然とする。


夢は叶うんだ


虹のハンドル


この愛を込めて


HATUYUKI


癒しの花言葉をあなたへ


午後の散歩道(秋に)


恋愛詩集「恋詩織」夏のうた


恋愛詩集「恋詩織」秋のうた


恋愛詩集「恋詩織」冬のうた


恋愛詩集「恋詩織」春のうた


「太陽の瞳」


北海道のアウトドア


北海道の爆釣写真


鹿と露天とランタンと


機能的アウトドアキッチン


JAZZを聞きたくって。


開祖!焚き火道なり!


キャンプ生活「写真集」


イケメン!札幌豪雪救援隊


北海道!幻の山菜だ!


写真で巡る北海道!その1


写真で巡る北海道!その2


北海道!爆釣(積丹)


アウトドアグッツは防災!


夢のキャンピングトレーラー


ハンモックは遊園地


十勝岳にて青雲を想う。


恋を眠らせて(積丹の落日)


あのとき僕はウソをついた


北海道の大自然に生きて


魔法のパーコレーター


詩人のお料理教室


そのまんまポテトフライ


一本鮭から作る三平汁


生地からつくる詩人のピザ


究極のスローフード


詩人の速攻チャーシュー


簡単!「イモピザ野郎」


驚愕だ!詩人の五分鍋!


詩人の簡単キノコパスタ


ぐうたら詩人のモンゴル鍋


災い転じて「芋」となる!


とっても詩人な晩御飯


モノホン石焼芋をご家庭で


究極のスローフードだ!【


「キャベツの薔薇鍋」


簡単!「詩人のトロトロ餃子」


不老と若返りの食材


北海タチ汁を作る!


北海道のグルメ


寿司だ!小樽だ!温泉だ!


南幌名物「キャベツ天丼」


花咲きガニを所望いたす!


正統派ラーメンの王道


これが北海「鍋壊し」だ。


北海道の鹿を食べる!


効果的ダイエット


そりゃぁ、太りますわなぁ。


詩人の知的ダイエット法


多聞のエッセイ


芸術家への招待席


あたりまえの男


ナナカマド「人生の選択」


子供が変わる三つの魔法


人は何故生きているの?


良い食品を買いましょう


孤独の「乾き


心の「温度」


有頂天をやっつけろ


命の構造


苦悩からの脱出


ゲーテから始まる宇宙


◆継続は力なり◆


君がいま愛のとき


あなたへのラブレター♪」


おばあちゃんのニシン漬


詩作論「詩的感性編」


愛しのグローリア


人の運命と苦しみ


大酒呑みの伝承1


尾崎豊と福沢諭吉


大酒呑みの伝承


■ 伝 説 ■


醍醐味(だいごみ)


万引き少年


輪廻について


貴方の寿命


「四文字熟語」は語る


大雪に高杉晋作となる


ゼロから始まる無限世界


生きがいの村


スローなフードにしてくれ


3万円での未来!


家族の空間


家庭の資源


「男泣き」人生の一葉


見えないもの。大切なもの。


愛を語っていよう


とっても詩人な晩御飯


ぐうたら夫を稼がせる方法


ゲーテが見つけた幸福の島


失業


援 助


詩作入門


平凡に生きる生活戦士達


多聞流詩作論四ノ巻


凍 笛 が 鳴 る 道


人は悲しみを乗り越えて


開祖!焚き火道なり


幸せの回転寿司


「真実の二元論」


愛の形 「大きな木」


詩作論 ☆修辞法編☆


「少年」私を見つめ続ける君


二年間で健康は決まる


唯我独尊


風流なのだニャァ~


ソクラテスの苦悩


演技に生きている本質


僕らのリアリティは無限


苦悩の英雄ベートーベン


僕のレクイエム


恋と愛の境界線(吾亦紅)


たった2cmの人間たち


ロッククライミングな人生論


紅き夕日の心


多聞流「幸福論」一之巻


僕のTV出演ビデオ公開


宇宙の果ての話


呻吟(しんぎん)の旅人たち


人は昔、空を飛びたかった。


言葉のテレポーテーション


祇園精舎の鐘の声


緊急事態!地球温暖化


色心不二の勇気ある人生


貴方に限界はありますか?


純粋に生きる苦悩と正義


「割れ窓理論」について


仮説と夢と真実の融合


命とは無限で「ひとつ」


スピリチュアル


雪を奉った街。札幌


個性と服装の時代論


地球へ感謝を込めて。


北海道情報


舶来高級家具をゲットだ!


2007.08.10
XML
カテゴリ:詩作
toriame07.jpg
描画:松尾多聞

僕のは今は著作家だけれど、元教員をしていて、僕はいつも転校を繰り返していたんだ。

僕が小学生になるとき、入学した学校は全校生徒が18人の寒村にあった。石狩平野の真ん中の、それはそれは寂しく貧困な土地だった。

入学したピカピカの一年生は僕と文子ちゃん。その年は二人だけだった。

皆が家族ぐるみの付き合いで助け合いながらの生活。お医者は無く、怪我人や病人がある時は部落で一番の博学である父の元へ運ばれてくる。

今は、車で15分ほどで海を見る場所まで行ける道程だったけど、部落の人々は海など見たこともない。そんな生きることが精一杯の土地だった。

冬には道が無くなり、交通が遮断されて、人々は冬眠状態に入る。

しかし、学校を開校しないわけにはいかず、父は朝早くから除雪ばかりをしていた。そして子供たちは遠い自宅からスクール馬橇(ばそり)で通学して来た。

雪だるまのようになりながら、でも笑顔いっぱいで凍ったお弁当を持って通学して来た。


ある日のこと。僕が札幌の祖母から送られてきた荷物を開くと、そこには僕の大好きな「チューインガム」が忍ばせてあった。

僕は嬉しくって、みんなに見せたくなり、学校の昼休みに食べて見せたことを思い出す。包装を校庭に投げ捨てた瞬間だった。みんながその小さい紙を拾った。

七歳の僕はびっくりして聞いたんだ。「その紙をどうするの?」すると三年生の山田さんが言った。

「家に帰ってさ、この裏の白い紙にお絵かきするの。ありがとう。」って。

札幌で育った僕は衝撃を受けた。
幼くともその貧困に涙したことを思い出す。給食など無かった。だから昼飯を食べることが出来ない子供もいた。

父は、そんな子供たちのために、いつも何かを与えていたように思う。だから我が家はいつも貧乏だった。山菜ばかり食べていた。タンポポを採取する仕事は僕の役目。立派な食事になったことを思い出す。

imgafd155d3iu91xc[1].jpg

四月の末に「エゾヤマザクラ」が校庭に咲いた。僕らはそこで食事を皆で分け合いながら食べた。こんな楽しい花見は無かった。嬉しくって春が来て、みんなが笑顔でいた。

文子ちゃんは、僕にね、自分で採って来てくれたアイヌネギの卵とじを食べさせてくれた。美味しくって。文子ちゃんが大好きで。抱きついてしまったことを思い出す。

そして一年生の夏。事件は起きた!

そう、ライオンズクラブが何も無い校庭に一脚のブランコを寄贈してくれたんだ。子供たちはもう大変!朝の6時から学校に駆けつけてブランコの取り合いになった。

僕は学校の横で暮らしていたんだけれど、皆の情熱に舌を巻いてしまった。楽しかった!ブランコって最高だと思った。でも一年生の僕らは遊ぶことが出来なくって、みんなが帰ってから、文子ちゃんと二人でブランコして遊んでいたんだ。

でも、別れの時はきたんだ。

僕ら家族がまた「札幌」へ戻ることになったのは僕が二年生になる少し前だった。

僕はたった独りになる文子ちゃんにお別れは出来なかった。悲しくって辛くって。文子ちゃんのこと考えると、このまま一緒にいたいと思った。

でも、札幌へ帰らなければならない。文子ちゃんが僕に聞いたんだ。

「この部落から札幌へ帰っちゃうんだね。。。」

僕はウソをついた。生まれて初めて七歳の僕は彼女へウソをついた。

「雪が溶けて、また桜がさいたらね。一緒にお弁当を食べようね。」って。

僕は幼いながら、この土地の貧困と困難を知っていたし、文子ちゃんが独りになってしまうことも知っていた。僕はその夜に、おかあちゃんには内緒でずっと泣いていた。

そして、札幌の小学校に転校した僕は文子ちゃんと文通していたのだけれど、いつか途絶えてしまった。

僕は男らしく彼女を守ってあげたい小学生だったけれど、ウソをついて別れてしまった。僕はあの時、僕の一番大切な人にウソをついたんだ。

komatta01.jpg

「天までとどけ」は文子ちゃんの思い出。←クリックしてくださいね。今日は涙が流れてしまいました。詩はこんな気持ちを顕せる素晴らしいものです。日本の伝統!琴の旋律が貴方を北海道へいざないます。

buranko7[1].jpg



「天までとどけ」



怖い人が来たら守ってあげる

ブランコの取り合いで泣いた

あなたに慰めをいっていたね


揺れた体は天まで届け

青い空まで登っていけ


胸を張ったら遠くが見えた

もっと大きく揺らせるんだ



さくらが咲いたらその下で

一緒にお弁当を食べようね

僕が転校するまでに咲くよ


揺れた約束天まで届け

空まで登って花よ咲け


小指を出したら涙が見えた

針を千本持ってないといった






松尾多聞


11111111.jpg

文子ちゃん。元気かなぁ?今は立派なおかあちゃんになったかなぁ?
僕はそんな思い出をずっと抱いて生きています。あのころ。あの時。僕がついたウソはどうだったんだろう?いまでもそんなこと考えているんだ。今日はとっても切ないな。


【付録】

この物語の家族を描いた詩もあります。「凍 笛 が 鳴 る 道」是非ごらんください。

●今日のお別れソング●

ザ・ガードマンのテーマでおなじみ。ホイットニーが歌う名曲
「貴方のことをいつも愛することでしょう」

「I Will Always Love You」でお休みなさい。バイバイ。

にほんブログ村 アウトドアブログへ

ランキングに参加しました。クリックしてね

banner2.gifドン!って。


NANAOSAKI.jpg





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.08.10 19:58:49
コメント(10) | コメントを書く
[詩作] カテゴリの最新記事


Recent Posts

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

『ウインディゴール… New! あけみ・さん

俳句「冬めく」 New! 風鈴文楽さん

墨のイラスト cona-pさん
仙人のお仕事 奮闘… tanchannさん
今日の空は何色? robizoさん
hisa ひさ彗星さん
夢と花と風 夢花風さん
 Kとワタシのwaltz… なおネィさん

Comments

 だいせい@ 旧西村病院 なるべく顔だしてね(^O^)
 命とは…@ Re:命とは無限で「ひとつ」だね(12/28) ありがとうございます…。私もそう思えます…
 うさぎの桜子@ *:;;;;;:*御無沙汰しています\(=^^=)ヾ*:;;;;;:* お久し振りの訪問です♪ なかなかお伺いが…
 terasu@ 今日は。 遅まきながら、明けましておめでとう御座…
 あけみ・@ Re:母の魂に。。。(01/12) どんなにご心配されて 心を痛めていらっ…

Archives

・2024.11
・2024.10
・2024.09
・2024.08
・2024.07

Category

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X