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倖和(サチナゴム)の妄想小説・・・

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2008年03月11日
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カテゴリ:戦争ゲーム
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↑ちょっと気合いが入ってきました。がんばります!

大国アメリカが没落した後の世界を想像しています……
その御伽噺第290話です。

潜水艦「神秘」はいよいよ目的の海溝に近づいてきた。

ラボから例の工作員の女性とともに橘一郎がでてきた。手には携帯電話を持っている。解析結果のデータが入力されているのだ。二人はコントロールルームに向かって狭い通路を歩き出した。

そのころ加藤らも天皇とともにコントロールルームに入っていた。室内は緊張感に満ちている。いつもよりも多くの乗組員たちがそれぞれの装置の前で作業をしていた。

「探知ユニットを深度2000メートルまで降下」
 若い副長が号令する。先端に温度、圧力、赤外線、放射線、電磁波などを調べる高価なセンサーのついたケーブルがゆっくり深海に向けて伸ばされた。

「深度到達、データの通信回線を開きます」
 担当の下士官が報告した。
「3番モニターに送ります」

天皇が海図台のすぐ上にあるモニターのスイッチを操作した。ずらりと数値がならんでいる。
「どうかね」
 天皇はすぐそばまでやってきた橘一郎に声をかけた。
「こちらで解析したデータを入力してみます」
 橘一郎はもっていた携帯電話をモニターに向けた。赤外線で通信できるのだ。ピッという音がしてデータ入力の完了したことが画面に表示される。

「何をしているのですか」
 と、キムジョンナムがたずねた。
「飛行石の結晶ができる条件を入力したので、今深海で観測されたデータと照合して結晶を作る場所を特定します」
 と、橘一郎がこたえた。画面がめまぐるしく変化している。解析用のコンピュータが計算した結果を逐一表示しているのである。

なんとも不思議な潜水艦である。科学調査のできる潜水艦は聞いたことがなかった。全て基本は戦闘用である。旧式の潜水艦がせいぜい海底の地形探査を行なうぐらいだろう。ところが上海海軍はいつのまにかこのような科学調査のできる潜水艦に改造した。潜水艦の中に研究用のラボを備え、深海まで潜れる潜水ポッドを搭載している。しかもこの潜水艦には特殊部隊が搭乗しており、海賊のように相手の潜水艦に殴り込みをかけて乗っ取る作戦ができるのだ。

加藤はいつもながらあきれる思いをしながら作業の様子を見ていた。



続く。










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最終更新日  2008年03月11日 11時50分34秒
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