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2006年07月21日
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カテゴリ:文学的なあれこれ

 たとえば・・ね。



 なんでもできるが故に、やっちゃいけないと思わせられることがある。
 与えたいと思うが故に、人はほんとうにいいものは受け取らない・認めないと思うことがある。
 劣等感と独立心の故に、人が犠牲を払っても認めてくれていることを、間違いとして浪費する。
 まるで不可能への憧れのようで、逃避のようで、自虐のようで、
 たんに心が器用貧乏なだけなのか、などと。
 可能な、認められやすいものは、真のあり方を隠すかのようで、
 可能性ある、価値あるものは、軋轢が気になる。
 無私ゆえに、担う気がなく、 ゆえに他人へめいわくをかける資格なしと思う。
 深く思う自分を裁くゆえに、深みを滋味として味わえず、生きる感覚がつまらない。

 それらすべて、自分の壁。
 自分しだいと思わせようとする世界の貧しさの壁。
 
 しかし、世界はかってに崩れる。
 永遠に頑固そうだった意味体系が、あるときかってに消滅する。
 その理由をどう批評しようが、もういい。

 そのとき今更何を思う、? 誰のために、何のために。
 それからは何を思っても、今更体系はないのだから、ものごと・意味・存在はただそこにあるだけ。それで意味。
 
 自己批評しても意味がない。
 思いがちゃんと呼吸しているなら、何を思ってもかまわない。
 結局、呼吸の内容は、自分の届く深みと質からやってくる。

 人にとって、世界があるとは、呼吸できることだから。
 呼吸の始めは「呼」だ。

      (呼-響き、ロゴス、、、)






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最終更新日  2006年07月22日 00時14分46秒
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