天保異聞妖奇士の第22話を見ました。
説二十二 帰ってこないヨッパライ
井戸水を汲み、赤ん坊に飲ませると突然泣き出したので、匂いを嗅ぐとお酒の匂いを感じる女の子。
突然、地震のような揺れが起きる。
妖夷が水道の中に隠れていると推測した放三郎の指示の下、水道を遡れば城内に達するので必ず食い止めなければならないので、井戸の水が酒に変わるという事件を解決するために奇士達が出動する。
江戸では海が近いので地中の湧き水は塩辛くて飲めないので、多摩川から水をひいてきて、それを磨いで井戸にしているそうです。
宰蔵が妖夷を見た子に特徴を訊ねると、水だったという答え。
往壓が現れた妖夷から漢神を引き出そうとするが、液体に近い形状の為に飲み込みかけられる。
そこで元閥が新兵器を投入して花火のような弾を撃ち込むと、往壓が落ちてきたので宰蔵がからくり扇子のワイヤーのようなもので助ける。
そして、酒の雨が降ってくる。
「御頭、この水は…」
「こりゃいい酒だ」
「酒!?宰蔵、飲むな飲むな!!」
「無理ですよ、こう立ち込めちゃ」
「本体は逃げたようです」
「何たることだ…」
「酒、酒を飲むのは罪!?」
「まま、お一つ…」
放三郎は酔って倒れてしまうのだった。
江戸市中の水道に入り込んだ水の妖夷が原因だが、地下に潜っているためなかなか追い詰められない。
その頃、アトルは吉原で一人の男・岡田と出会う。
武士である彼は売ってはいけない竹を売ってしまったそうで藩の不祥事の責任を取って明日か明後日には切腹を言い渡される状況にあるという。
「切腹は武士の華だよ。他人の手にかかって処刑されるのではなく、自ら自らを裁くって事だ。白装束で短刀を手に取り、左脇腹に突き立て、右に引き切る。ま、今時の侍は腹にぶっ刺す気骨もなくて、後ろの介錯人がぶしゃ~っと。昔の侍は凄かったらしいな。こう腹を十文字に裂いて、腸を掴み出す。どうだ、己が腹の中は黒く汚れているか!?よ~く検めよってなもんだ」
「二日酔いには心太」
奇士達に心太を配る元閥。
酢醤油なので黒蜜がないのか訊ねる宰蔵。
元閥はきっちり二文を請求します。
往壓は二日酔いでもお酒を飲んでいます。
「二日酔いには迎え酒って決まってるだろ」
「何を暢気な!?妖夷はまだ水道の中に潜んでいるんだぞ!!」
「しっかし、あの酒、妖夷の味が仄かにして美味だったね」
二日酔いで頭が痛い様子の放三郎が水道の水をせき止めるという策を講じる。
「奴は干上がり、水を求めて大川へ。そして海まで流される。水虎という妖怪がいたな。まさに奴だ」
「水は解りますが、何故虎なんです?」
「暴れる酒飲みを大虎と言う」
「あんた、まだ酔ってるだろ」
だが、妖夷は巨大な姿で奇士達の前に現れる。
「これで、何です?」
「海に流れていくとも言いましたね」
「大きくなりました」
放三郎の作戦は無意味だった。
往壓が真っ二つに斬るも全く意味がなく、体を修復して奇士達を追ってくる。
奇士達は逃げて川に飛び込むと、酔いが醒めるのだった。
酒蔵を壊しに現れた妖夷を退治する奇士達であるが、妖夷に飲み込まれ、溺れる放三郎。
それをアビが妖夷を斬って助けます。
宰蔵は舞って妖夷の気を引こうとしますが、雨が降っているので透けていた。
それでも舞うように言う放三郎に往壓は嫁入り前の娘だと言う。
すると、放三郎は嫁入り先は探してやると言う。
放三郎達は空気を送り込んでいますが、アビが機械を壊してしまう。
妖夷を倒すため、往壓はアビから漢神を取り出し、炎によって蒸発させるのだった。
だが、その湯気で酔ってしまう放三郎。
往壓は立てに四十年酒を飲んできたわけではないので平然と妖夷を倒します。
この世では生きられない岡田を救おうと奔走するアトルは異界へ導こうとする。
そして、異界の入り口を探すため、奇士や豊川狐と共に水の妖夷を生み出した発端を探す。
結局、妖夷は酒飲みの父をあれは本当のお父さんじゃないと思い込んだ女の子が作り出したものであった。
「これがお前の親父だ、目を逸らすな!!お前も目覚ませ!!」
「面白かったな、あの馬鹿騒ぎは」
岡田は切腹するのだった。
次回、「印旛沼古堀筋御普請」