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テーマ:アニメあれこれ(26114)
カテゴリ:DEATH NOTE
DEATH NOTEの第32話を見ました。
第32話 選択 『魅上照は平均的な日本人の大人達から見て、良い事、悪い事を判断できる正義感の強い子どもであった。そして、照は平均的な日本人より多くの不幸、死を目の当たりにしてきた人間である』 月がデスノートを渡した魅上照は正義感の塊のような男であった。 《この世界には悪と正義しかない。幼い頃から周囲を監視していた私が最初に掴んだ真実だ。人間は悪い人間と良い人間、全てこの二種類に分類される。小学校という小さな世界でさえ、それで成り立っていた。常に学級委員として高い目標を掲げて行動してもそこには必ず敵がいた。悪には立ち向かわなければならない。時には正義が負けていたように見えただろう。しかし、どんな目に遭おうと、私は喜びを感じていた。『ありがとう』、被害者のその言葉だけで私は何度でも助けたいと思った。その為にはどんな努力も惜しまず、遂には自分の正義を証明した。しかし、それも子どもの世界だけの話だった。中学になると、悪に立ち向かえば立ち向かうほど敵は増えるだけだった。被害者は加害者になり、傍観者達も悪に強要されて悪になった。正義は貫かなければならない。その為には悪を削除するしかない。そんな私の唯一の理解者であり、味方なのは女手一つで私を育ててくれた母だった。いや、母のはずだった――」 『照、世の中全て、自分の思い通りにはならないのよ。もう止めなさい。照が苛められる理由はないわ。そんな怪我までさせられることないのよ。馬鹿を見るだけよ。あなた一人が頑張ったって何か…』 《母親は間違っていた、正義ではなかった。削除されるべき側の人間だった。そして、奇跡は起こった。加害者であった四人が無免許運転で暴走し、全員が死亡。巻き込まれた一般人のうち、一名が死亡。その一名が母だった自分が否定した者の削除が一度に起こったのだ。最初はただ恐ろしく、心から震えた。しかし、この削除で確実に喜ぶ者が確実にいるはずなのだ。被害者は絶対に。いや、クラスのほぼ全員が心のどこかで。間違ってはいなかった。そこには平穏な教室があった。悪いことをすれば必ず報いがある。当然のことであり、そうあるべきなのだ悪は削除されなければならない。成長するにつれ、私の考えは強固なものとなる。どこにでも存在価値のないいや、その存在が害となる悪がいる。そして、成人に近くなるほど彼らを改心させることは望めなくなる。削除するしかないのだ。不思議なことに、私がそう判断した者が度々削除された。偶然なのか、私が特別なのか、そんなことは問題ではなかった。悪には天罰が下る。下らなければ誰かがその悪を裁かねばならないのだ。その為に私は検事になった。検事は悪を裁く正義であり、私の天職、そう思った。そんな時…神が舞い降りた。今まで自分の周りで起こったことは偶然ではない、神の裁きだったのだ。神は私を見ていた。神は悪に屈しなかった自分の後押しをし、裁きを下してくれたのだ。そう気づいた私は出来る限り、神の目に留まる場所へ出向いた。そして…》 出来る限り神に近付きたい魅上はTV番組『キラ王国』を観覧に行き、マイクを握りしめて自己アピールした。 そんな魅上は送られてきたデスノートを見て、自分が神に認められたと考え、積極的に悪の削除を開始した。 《やはり神は私を認めてくれていた。そればかりか、神の力を分け与えてくれたのだ。これに応えなければならない。キラが望むことを察し、キラが行えることを行う》 魅上は削除した出目川に代わるキラの代弁者に、NHNの看板アナウンサーの高田清美を指名する。 以前からキラを崇拝していた清美は熱心にそのアピールを開始した。 ところが、清美は偶然にも月の学生時代の恋人だった。 《高田清美、かつて討論番組に出た時に話したことがある。立場上、そつなく司会をこなしていたが、キラ問題に触れると目の色が変わった。彼女は犯罪・社会悪を憎む、一種独特とも思える考えを持っていた。その後も何度か個人的に話をしたが、彼女はキラ寄りの考え方を持っている。彼女こそ、キラの代弁者として最も相応しい報道人だ》 相沢は疑惑の目を向けるが、代弁者にかつての恋人を選ぶことは余りにも不自然だったことから、自分の考えすぎを反省し、納得していた。 月はキラ捜査のため自分が清美に接近することを提案しする。 「もしもし?」 『高田さん?夜神です』 「久しぶりね。何か?」 『高田さん、大事な話があるんだ。会ってもらえないかな?頼みたいことがあって』 「頼みたいこと?」 『あぁ、今、世界が注目している女性に僕なんかが会ってくれと言っても無理かもしれないけど』 「でも、そうでもなければ夜神君が連絡してくることもなかったんじゃないかしら」 『そうだね。大学を出てからは話したくても話すきっかけがなかった。でもこうして、お互い社会人として仕事を通じてでもきっかけができたんなら、そこに運命を感じずにはいられない』 「仕事って?」 『僕は今、警察にいる。それで、直接会って話したいことが…』 《今の警察はキラに逆らうことはしないはず…》 「いいわ。話によっては協力しかねるかもしれないけど」 『ありがとう。まずは会って話を聞いてもらうだけでもいい。どこかで二人だけで』 「そうね、今夜のニュースが終わったら」 『分かった。僕がホテルを取るよ』 「でも、いいのかしら?夜神君、弥さんと暮らしてると記憶してるけど…。今も仲良くやってるんでしょ?」 『いや、それが…。彼女は僕のパートナーとしては知性が足りなくて…』 月は松田や伊出が盗聴する中、清美を呼び出した。 「会いたかった」 「え…?」 「失礼、つい…。どうぞ、座って。何だか会うと、久しぶりって感じがしないね」 清美の携帯に魅上から連絡が入った。 相手が魅上だと察した月は、キラの代弁者である清美と個人的に会うことができる人物と話がしたいと電話を変わるように言ってくれ、月は自分が電話口に出ることに成功する。 正体を明かさぬまま、こっそり魅上に自分がキラだと伝えた月は魅上がデスノートを持っていることを確認する。 次いで、キラが盗聴器がないか部屋を調べさせろと言っていると筆談で伝え、松田らに盗聴器を外させた月。 「これはどういうこと?」 「これで気兼ねなく話せる。」 「え!?」 「いいか、清美。僕がキラなんだ」 「…!?」 「そう、僕がキラ。ただそれだけのことだ。」 《夜神君が…キラ…!!》 「いいか?清美に僕が誰なのか聞くことは一切許さない」 『はい、後は神の召すまま』 「分かったか?僕がキラで、今の男はキラの力を分け与えている者だ」 「や、やっぱり凄い。あなたは私の人生の中で私が認め、尊敬できた唯一の男性…。そのあなたがキラだなんて…凄すぎる」 「君も僕と共に新世界の女神になるんだ」 「夜神君…」 抱き合う月と清美。 そして、ホテルを後にし、松田に電話する月。 次回、「嘲笑」 DEATH NOTE DVDvol.9 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 12, 2007 03:39:23 PM
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