黒執事の第24話を見ました。
最終話 その執事、滔滔
ある忌まわしき目的のために放たれたロンドンの大火は多くの犠牲者を出してもいまだ消えず、美しかった街並みは地獄のような場所と化していた。
「坊ちゃん、少し揺れます」
「どこへ行く?」
「この英国には悪魔が作ったとされる魔橋と呼ばれる橋がいくつか存在します。対して、あのタワーブリッジは天使が女王陛下に作らせたであろう聖なる橋…」
そんな中、再会した
セバスチャンを従え、
シエルは事件の黒幕が待ち受けていると思しき場所、建設中のタワーブリッジへと急ぐ。
ロンドンが一望できるその場所で、ついに犯人と対峙した2人。
そして
シエルは、
セバスチャンにある命令を下すのだった。
「奴を、天使を殺せ!!」
「イエス、マイロード」
この橋が完成すればロンドンを不浄から守る結界になるためにそれだけは阻止しなければならない
セバスチャンは
アッシュと対峙する。
霧のように現れたその黒い塊の不浄達は死者の心らしく、
セバスチャンを覆い、更に
シエルにまで襲いかかってくる。
アッシュだけでなく、
アンジェラが交互に姿を現す。
「あなたのことをまだ諦めたわけではありませんよ」
「犬とまぐわう女など私の趣味ではありません」
「あなたが女である私を受け入れることがないのなら…」
「私はこのまま太陽として男のままで…」
「あなたを芯の奥深くまで貫いて差し上げる」
「とことん悪趣味です」
動けなくなってしまった
セバスチャンに向かい、
アッシュは最後の審判を下し、振り上げた
アッシュの剣によって
セバスチャンの腕が斬り落とされてしまう。
「魂の強奪ですか?死神の利権に手をつけるとは何とも許しがたい。今回ばかりはサービス残業もあえて受け入れるとしましょう」
ロンドンの街では
グレル、
葬儀屋、
ウィル達が不浄な魂狩りを始める。
「残念ですね、どうやら絶頂とやらは迎えられそうにない。反旗、といきましょうか」
「もっと楽しみたかったのですが、こうなれば…」
儀式を邪魔されてしまったために
プルートゥを呼ぶ
アッシュだったが、既に使用人達の手で葬られていた。
怒った
アッシュの攻撃を喰らわされた
セバスチャンは
シエルを庇って背中に天使の羽を刺されてしまう。
「坊ちゃん、ひとつお願いがあります。目を閉じていて下さい。私は執事、主人の心証を害するような無様な姿は見せられません。私がいいと言うまでじっと目を…」
シエルの耳元でお願いごとをした
セバスチャンは黒い羽根に包まれた悪魔の姿としての真の姿を現す。
戦いに巻き込まれ、鉄板の端まで飛ばされてしまう
シエルはかろうじてその手一本で体を支えていた。
「坊ちゃん、後10数えるまで生き延びれますか?」
「あぁ」
カウントダウンとともに血しぶきが舞い、カウントダウンが終わると光を放ち、
アッシュが消えるのだった。
「終わりましたよ、坊ちゃん」
だが、
シエルの手は鉄板を離れ、川へと落ちてしまう。
「嘘つき、ですね。10数えるまで生き延びていると約束したのに。まだ死なせません」
「…今のお前は何者だ?」
「愚問ですね、坊ちゃんの前では私はいかなる時も変わらずあくまで執事ですよ」
そして夜が明け、「聖なる橋」は、天使そのものを持って完成するのだった。
ようやく火が沈火し、ロンドンでは早速復興のために人々が力強く生き始め、
ソーマと
アグニはカリーパンを配っていた。
シエルはシネマティックレコードの見える河を
セバスチャンの渡し船に乗っていた。
最後まで責任を持って
セバスチャンが
シエルを死へ導くという。
シエルを思う人達の心の光が、
シエルの周りを囲む。
長い旅路のお供にと、屋敷を去った
タナカが書き綴った日記を
シエルに渡す
セバスチャン。
日記には、女王が父を殺そうとしていたことを、父は知っていたという記されていた。
『憎しみからは何も生まれない…』
「あの天使がいつか見せたまやかしは、あながち外れてはいなかったか…」
「どうします?坊ちゃん」
「どうすることもない。復讐するべき相手はもういない。そして、僕すらも…もういない」
その時、青い花の指輪が流されてきて、拾った
シエルはそれを親指にはめる。
シエルを最後の場所へ誘う
セバスチャン。
「痛いか?」
「そうですね、なるべく優しくはしますが…」
「いや、思いきり痛くしてくれ。生きていたという、痛みを魂にしっかりと刻みつけてくれ」
「イエス、マイロード」
セバスチャンの手が
シエルの眼帯を外し、紅い目と笑みを浮かべた顔を近づけていくのだった。
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