おおきく振りかぶって~夏の大会編~の第12話を見ました。


第12話 9回
9回表、美丞の最後の攻撃が始まり、既に西浦高校に2点の差をつけている美丞は、ノーアウト、ランナー一塁で上位打線に打順を回すことに成功する。
更に
モモカンが
田島に出すサインも盗んでいた。
それに気づかない
田島は
モモカンの指示に従って
三橋にサインを出していく。
圧倒的に不利な状況下で、
三橋と
田島のバッテリーは奮闘するが、
阿部は100球を超えた球数に
三橋がどんな状態か気になっていた。
――今のが100球目だ。あいつはどんな状態なんだ?座って一球受けりゃ全部分かんのに!!
あっという間に点を取られたことに流石にタイムを取って自らベンチへ戻った
田島が心を読まれている感じがすると話をすると、
モモカンもサインを盗まれている事にようやく気付く。
「そろそろ田島くんが組み立ててみない?勿論三橋くんと協力してね。もう三巡以上投げてんだから各打者の空気はあなたより分かるはずよ。嫌な球にはちゃんと首振るように言いなさい」
だが、
三橋の渾身の一球は無情にもスリーランホームランとなってしまい、呆然と佇み、西浦ナインは静まり返る。
それでも、
田島は必死に自分を奮い立たせ、
三橋に声をかける。
今まで、どんな事があっても乱れなかった
三橋が乱調になり、4ボールを与えただけでなく、フライも
栄口が落球のエラーをしてしまう。
――緊張だ…栄口くんも俺も阿部くんいないから緊張…。栄口くんも阿部くんいないから…阿部くんのせいなのか…?…俺のせいだ
自分が崩れたら西浦は終わりだという言葉を思い出した
三橋は自ら大声をあげて叫び、西浦ナインはその言葉に元気づけられる。
三橋の立ち直りでようやくいつものペースを取り戻し、今まではサイン通り投げる事しかしてこなかった
三橋は今まで
阿部にだけ責任を負わせていたことに気付き、ようやくバッテリーのサイン交換が何たるかを知るのだった。
そして、
三橋が選んだ球は見事三振を取り、ベンチへ戻る。
「う、打たれたよ…」
「だな。打たれたもんはしょうがねえよ、まだ試合中だかんな守り終わったと思って気抜くなよ」
――試合終わったら色々話をしなきゃいけないんだ。怖がったり尊敬してるだけはバッテリーじゃない
9回裏の西浦の攻撃で
巣山が打って、
田島がフェアすることで1点返すことができたものの、
花井は気持ちを切り変えた美丞バッテリーの術中にはまって三振し、沖もアウトとなり、西広も三振したことでゲームセットとなってしまう。
すぐさま整列し、西浦ナインはスタンドへ挨拶に向かい、泣き崩れ落ちる仲間を支える。
三橋だけはどこか現実に戻れずにいたが、ベンチ前で松葉杖をついた
阿部が待っていてくれていた。
「足…っ……ぃ…っ…負け、た…」
泣くのを我慢してくしゃくしゃに顔を歪ませる
三橋の肩を
阿部は抱き寄せる。
「はい、そこまで!!今日はこのチームの総力戦だったね、そして負けた。もっと打てれば、もっと走れれば、自分にもっと力が、技があれば…全員がそう思ったよね?なら泣いて悔しさ晴らすなんてもったいないことしない!!その悔しさは自分鍛えるエネルギーだよ!!大事に腹ん中溜めときなさい!!さぁ、荷物まとめて。二週間で新人戦、そのあとすぐ秋大だからね。さっさと帰って練習するよ」
次回、「また始まる」



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