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高速中性子炉では、Pu(プルトニウム)という核分裂性物質を燃料とし、
消費した燃料の量を上回る、新たな燃料を作り出すことができます。 それゆえ、高速中性子炉は高速増殖炉と称されることが多いです。 Puを燃料として使用する理由は、 「PuはU(ウラン)と比べて、1核分裂当たりの中性子発生数が多いことで、 大きい増殖率(生成燃料/消費燃料)が得られる」からです。 なお、Pu燃料に近接して配置される親物質(劣化U)に 中性子を吸収させることで、新たにPuが生成されます。 高速中性子炉では、中性子を減速させないでそのまま利用するので、 軽水炉などの熱中性子炉よりも制御が難しいとの俗説があります。 しかし、いずれの炉においても、次の性質のお蔭で制御できるのです。 PuやUが分裂する際に放出される中性子は、即発中性子と遅発中性子の2通りがあります。 この遅発中性子が一定割合存在することによって、原子炉は安全に制御できる訳です。 冷却材としては、通常、Na(ナトリウム)が使用されます。 Naが水や酸素と爆発的に反応することを危惧する人々がいますが、 Naは燃料と直接接触しても、爆発するような危険性がないことに御注目下さい。 結論として申し上げたいことは、実験炉「常陽」、原型炉「もんじゅ」などの高速中性子炉は 福島原発のような水蒸気爆発や水素爆発が起こらないので、極めて安全な原子炉であるということです。 ***** 我々あら還世代が中高生であった時代に夢の原子炉と持てはやされた高速中性子炉は夢のままに終わりそうです。 「常陽」も「もんじゅ」も、公衆に被害を与えることなく、速やかに廃炉に向かって欲しいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年04月01日 14時58分38秒
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