カテゴリ:カテゴリ未分類
あれは、私たちが小学生か中学生の時だったか、テレビの番組で
「ミステリーゾーン」というアメリカの30分番組があっていた。 この時代のテレビドラマは、かなりアメリカの番組が主で、「名 犬ラッシー」や「ララミー牧場」や「ローハイ‥」‥いやいやそ んな話ではなく、 その小学生の頃のある日この「ミステリーゾーン」を観ていたわけ。 ストーリーは今でも鮮明に覚えている。 『顔の整形手術をたびたび行っているが、なかなか成功しない患者 がいる。 今回も手術が終わって、顔の包帯を解くと我々が見慣れた男の顔が 現れる?。 しかし、周りの医師団からは「オウ!?」という、手術の失敗の嘆 きの声が漏れる。 手術台を取り囲む医師や看護婦は皆、大きめのマスクをしているが 目の表情で、この醜い顔をした患者へ同情の眼差しを浮かべている。 病室に戻った患者は、他の同じような症状の患者と、なんでこんな 目に遭わなければと、慰め合い、お互いの顔を見つめ合う。 普通の顔をした男と、女。 回診で訪れた医師や看護婦が病室に入ると、そのマスクをとった。 目から下は豚の鼻をした彼らは、次には絶対その醜い高い鼻を、ち ゃんと皆と同じように治してあげるからと、二人に告げる。』 この番組を見終わって、ちょっと買い物があったので、僕は家を出 て、いつもの近所を家並みを通って商店へ向かった。 というか、向かったつもりだった。 しかし、その日は普段の近所の風景ではなく、なんだか違う街を歩 いている感覚になった。 交差点の角や電柱や周りの家々の表情がいつもと違う。 車は1台も通らず、人っ子一人としていない道の真ん中。 その日は、どのようにして家に戻ったかは分からないままだった。 その頃から、少し精神を統一すると、日本語でしゃべっている回り の人の言葉が、フランス語や、韓国語でしゃべっているように聞こ え、そんな感覚を楽しんでいた自分がいた。 そんな、未視感(jamais vu)と、既視感(deja vu)の繰り返し の感覚がこの時から始まった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.29 10:39:55
コメント(0) | コメントを書く |
|