チャーリーとチョコレート工場
テレビ版で、「チャーリーとチョコレート工場」を見ました。映画公開の時から話題になり、DVDも既に出ていたのだけど、今回が初めて。 あらすじは、Amazonを参照するとして、でもこのあらすじは、映画のあらすじじゃないぞ。原作を引いてきたのかな。ウォンカのチョコレート工場が、15年間、門を閉ざされ中に入った人も出てきた人もいないなんて、見てて分からなかったよ。だから、ゴールド・チケットを手に入れた世界でたった5人を工場見学に招待するというので、世界中の人たちがチョコを競って買い漁るのだけど、そこら辺の背景が見えなくて、何故チョコレート工場そんなに行きたい?と疑問の嵐。実際、招待された子ども達にとって、工場見学は最初はつまらなそうで、チケットを手に入れるのが目的みたいになっていたのでした。頭のよさをひけらかすゲームオタクの少年マイクは、チョコが嫌いだと言っていたしね。 で、このDVDのパッケージが前々からなんとなくキューブリックの「時計じかけのオレンジ」っぽいなあと思っていたのだけど、実際、劇中「2001年宇宙の旅」のパロディも出てくるし、ウォンカのいかれた性格とか意識してるのかもしれない。子供向けの話にしては、結構シニカルでグロい。 あと、ちょっと突っ込みたいところが、チャーリーのお父さんは、歯磨き粉工場に勤めている単純労働者、給料は最低で家は赤貧なのだけど、いくらチャーリーの家族が多いからといってこれだけ貧乏だったらこの工場に勤める人たちは、みんな貧乏のはず。工場が近代化でオートメになり一旦解雇された後、オートメの機械の修理工として再就職し、給料もアップするのだが、それだけの技術があるのなら最初からその手の職に就けよ!などと言いたくなってしまいますが。チャーリーのおじいちゃんも昔、ウォンカのチョコレート工場に勤めていたのに、あんな大きい工場に勤めて年金も無しかいと思うのだけど。しかし、ウォンカのチョコレート工場では、世界地図のどこにもない国から連れてきた小人を従業員として働かせ、中にある機械も、物理法則を無視しして稼働。マイクに理屈上変だと言われても、ウォンカはうるさいと相手にしない。こんな世界だから、あえて突っ込んでもどうかなーと思ってしまうのだ。 映画オリジナルの設定では、ウォンカは厳格な歯科医の家庭で育ち、チョコレートなど甘いお菓子を食べさせてもらえなくて、それがトラウマになって、チョコレート職人になり、家族というものも毛嫌いするようになってしまったという。この映画は、チャーリーの冒険であるとともに、ウォンカの、家族を回復する物語にもなっています。→トップに戻る