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昨日のエントリーを受けて、学力の男女差の話をしよう。 2015年04月18日 世界的に見ても女子は男子より成績が良い これが続くと...【研究結果】 https://www.huffingtonpost.jp/2015/04/18/girls-academic-achievement-data_n_7091386.html 昨日の記事でも触れたけど、日本国内の中学受験において、女子の平均点は男子より高い。 これは「受験をする母集団」も本来は詳細に確認すべきで、もしかしたら「女子は成績の良い子だけが進学を考える」ことになっているとか、そういう可能性も、考えられなくはない。 とはいえ、「学業成績は女子のほうが高い」というのは、世界的な傾向でもあるようだし、やはり「中学受験の時点では女性のほうが高い成績を収める」という見方は、ほぼ正しいと捉えるほうが順当と思われる。 反論として、「超絶難易度の男子校は、超絶難易度の女子高より偏差値が高い」というご意見もあろう。その説明として、「男子のほうが成績のばらつきが大きい(女子と比較したとき、非常に高得点を取る男子と非常に低得点を取る男子の、両方ともが多い)」というデータはよく知られているらしいが、それともうひとつ。 下記の受験情報サイトによれば、東京の女子高・男子校トップ2校の偏差値は、桜蔭が75で筑駒が78。これだけ見ると「筑駒のほうが断然高い」と見えるけれど、定員をあわせて確認してみよう。 https://www.huffingtonpost.jp/2015/04/18/girls-academic-achievement-data_n_7091386.html 桜蔭230名、筑駒120名。つまり、受験生のトップ層に位置する生徒の偏差値を比べようとするなら、桜蔭の合格者の上位約半数だけの平均を取る必要がある。少なくとも75よりは上がろうし、78との差もそれなり縮まるのではないか。 さて、「少なくとも中学受験の時点で、女子の学力平均値は男子より高い」のはいいとして、「その先の学力はどうなの」という話。東大の男女比は? 医学部の男女比は? 前者については、なんたって難易度が国内トップゆえに前出の「ばらつき」も影響していると思われるけど、「女子が勉強しても意味がない。大学へ行くなとは言わないが、地元で充分」の圧力が地方では依然として高いことも、男女比に影響を与えていることは否めない。 では後者は? 確かに医学部は難易度が高いけれど、「ばらつき」の影響は桜蔭・筑駒レベルの、トップ中のトップ校での比較であんな感じなわけで。ちなみに現役での東大合格者数は、ざっくり調べたところでは、桜蔭が70名程度、筑駒が70~90名程度だそうな。 ということは、(東大を含まない)医学部入試のレベルでそんなに「ばらつき」の影響が出るものかな……と首をかしげたくなる。 「女性は理系科目が苦手」という思い込みの影響もあろうが、こと「手に職」への希求に関しては女性のほうが強いのではと感じられ、実際、薬学部は女性の比率が高いところが多い。 以上より、医学部の女子割合があまりに低いのは、やはり「学力のせい」ではない可能性が極めて高い。 そして人数比ではなく「合格率」の男女別に大きな差があるとしたら、「可能性が極めて」とか言ってられない問題になる。 しかし、受験なのに「学力ではない」って、なんだそりゃ。 この事態を招いたのは問題の医大の先生方だけでなく、医療の制度を整える側のひとにも責任があって……みたいな話を聞くにつけ、どちらにせよ皆さんお偉い責任者のはずがアタマワルイひとたちがけっこう多そうだと察して、庶民は青くなるよ。
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Last updated
August 18, 2018 06:44:53 AM
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