百物語008(12)
眼をくりぬかれて死んでいる男。 触手で食い散らかされて死んでいる男。 「彼は早く警察に発見してもらいたかったのです――。」 だから、“直撃”を与える・・。 イメージの電話、ガクガク、不安、斜視、トンネル、ざわめき、 物理的(フィジカル)なものから精神的(メンタル)なものへと遍歴(トラベル)する、 星気体(ひかるからだ)。花びらがまわっている――ことによって・・ きりきり舞い、複雑な模様。 「どうか、尋ねてみよ。 天の翼のある生き物に。 そうすれば、それはあなたに告げるだろう・・」 Let's try once again. WHAT DO YOU THINK? 混線する横断航空図。 発酵させた果実の蒸留法のような、廊下、ホテル、奇妙な家。 むかむかとした臭いのする胃液が舌の付け根までこみあげてくる。 柵の中に敷き詰められた草を食べていた牛みたいに。 牛みたいに、な、れ、な、い。遠くなる もう声がとどかないところ 遠隔視(リモート・ヴユーイング)。 空を飛び、宙を舞い、ゆっくりと回転し、折れ曲がりながら、 幾多の障害を克服する、グランドフィナーレ。突破点。 死刑囚の手の蝋燭。栄光の手。導体(コンダクト)。 “隠れた物質の存在を感知する” 皿(ソーサー)のようだ、 ケネス・アーノルドはいないが、 “送っ”――“送っ” 自分では感じない熱が裂傷! 真夜中の窓! 君が呼んでいたのか! 呼んでいたのか! “送っ”――“送っ” TE/DENKI/TARINAI でもそれは何て言うんだろう、蛇(クンダリニー)、 頭悪そうな感覚で乳 首をつまんでいる時のような、輪(チャクラ)、 女性の背中に爪を立てて興奮させている時のような、 アホな感覚だ。憑依(トランス)。シコウノハザマ・・キリガナイ、キオク・・。 時計のねじを巻いてる、無目的に。 歯車を使ってうまく調整する。 けれど、その自分の方が幻視(ヴィジョン)みたいに思える。あ。あああ。 単調なプロセスの、 呼吸するように揮発成分この場面に、夕暮れ時の蝙蝠。 続くように別のイメージ時間の満ち引きのなかで、 減衰を受け入れる、 ひそやかに沈澱されてゆく時間に身をよせあい、 “送っ”――“送っ” Let's try once again. WHAT DO YOU THINK? (I tried calling, but they didn't answer.) ソウゾウする・・ヒキガエルノドクエキ。 モットモット、ソウゾウする・・ドロボウノニク。 ソウゾウ・・する―― ソウゾウシイ・・ ロバのハイ、オスウシノタンジュウ。 フェアリ・シュメーカーはオシエテクレナイ・・ ミダラナジャアクナコウイ――。 はなげもぢゃもぢゃ・・。 けばけば・・。 夢の上、ふれた、ウソ・・。 レッド、ホワイト、ブラック、メリー、 コールド、あるいは、コール、ドット、そして、レイ・・。 ・・・炎の燃焼には酸素が必要だ。 ゴムの中ではまじわらないという涸れた井戸に放り込む精 液。 聖書(バイブル)。真紅のカーテンをひるがえして特急列車、 直截的あるいは間接的にコミュニケートする・・。 こまとこま。ゆびさきとゆびさき。エンドレス、ドンパチ、アタック、しぐれる、 クリッーク。クリッーク。 そんな時、リン・・(ク、) ヴィクトリア朝時代のイングランド西部、 穏やかなソールスベリー平野に馬や馬車に乗って出掛ける人となる。 巨大な石造物の影でピクニックをする。 でも、忘れない、赤血球や白血球、頻尿、傍らで、あり、 がちなように、あ。あああ。 無数の拷問器具を用いて永遠の断罪を受ける亡者。 死後の懲罰の場所に関する思想。 地獄の残虐性と神の本質的な善というアンビヴァレンス。 *