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カテゴリ:逍遥日記
逍遙館から石山通りに出てすぐのところに花屋と八百屋とパン屋が並んで商売をしていましたが、
いまから数年前にその三軒とも時を同じくして商いをやめてしまいました。 高齢になったことが大きな原因だったのですが、同じ町内から生活に直結していた商店が失われたのです。 私がこの町に住んで、薬局、精肉店、理髪店が次々と閉店し駐車場とマンションに変わりました。 小さなお店では、商いが難しい世の中になってしまったんですね。 増えたのはコンビニと大手資本の小型スーパー。 毎日の買い物に困ることはありませんが、前ほど買い物は楽しくありません。 いま日々の買い物で買い手と売り手が直接言葉を交わすことってどのくらいあるのでしょう? 花屋さんと八百屋さんには週に何回も行っていたのですが、何も買わない日も通りすがりに 「今日は天気いいね。」とか「美味しい舞茸入ったよ」とか声が掛かります。 わたしも「いい天気ですね」「荷物置いてからあとで買いに行きますね」とか返事をします。 そんなたわいない会話でもこころがあたたかくなるから不思議です。 どうしてそんなことを書いているかというと・・・。 懐かしいベルとの再会 ベルは花屋のおじさんの犬。 こんな都会でリードなしで町内をきままに歩いていました。 花屋さんの前でゴロッと横になってはうつらうつらしたり、逍遙館の辺りまでブラブラ散歩したり、毎日のんびりと暮らしている姿はご近所さんみんなが目にしていました。 「ベル、ベル」と声を掛ける人もたくさんいました。 おとなしいベルはうちのヤムヤムにとって気になる存在でしたが、 おじさんがお店をたたんで、ベルも町内から姿を消しました。 秋晴れの祝日、ヤムヤムを連れて円山まで散歩に行ったときのことです。 公園で水を飲ませた後、ベンチに目をやると花屋のおじさんと目が合いました。 「オッ、懐かしいね。何年ぶりだい?」とおじさん。 「おじさん、お久しぶりです。ベルも一緒ですか?」 「そうそう、すっかり歳とっちゃって。体重が10キロオーバーしてるから ここまで歩くのがやっとなんだよ。あんたここまで散歩してるのかい? そっちの犬は痩せてるから元気に歩くんだなぁ。」とおしゃべりが続きます。 次にいつ会えるかわからないけれど、またねと挨拶してわかれました。 懐かしいおじさんとベルとの再会はわたしに大切なことを思い出させてくれました。 「逍遙館」は都会の長屋。 この小さなコミュニティはわずらわしくない距離感を保ちながら 同じ建物に暮らす安心を提供します。 |逍遙館倶楽部代表| 「逍遙館」のカードはこちら! 100年住宅「逍遙館」のブログを読ん頂きありがとうございます。 入居を考えられているみなさん、こちらをどうぞ! → 逍遙館公式サイト ブログランキングに参加しています。 マークをポチッとお願いいたします! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2014年09月17日 23時52分16秒
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