テーマ:暮らしを楽しむ(388339)
カテゴリ:美味しいもの
近くにいたので足を延ばして
銀座でお昼にすることにしました。 最初はそんなに中心地まで行くつもりはなく もっと近場のお店に行こうと思っていたのですが、 この日は貸し切りになっていたので先に進むと、 今時の、でもよそよそしい新しいビルの間に 懐かしい昔ながらの看板が見えました。 ちょっとレトロなその字体や色合いは 銀座が今のようないかついビルだらけでなく もっと身の丈というか姿勢を正したサイズで 可愛らしさや昔ながらの雰囲気も持っていた時代を 思い出させてくれます。 東京風月堂は昭和中期の喫茶店と洋食店が ほぼ近い形で残る、 とても貴重な存在だと思うのですが、 銀座の中心地にゆったり構えた入り口を入ると、 1階は広々としたショーケースに焼き菓子等が並び、 奥は喫茶スペースになっています。 すぐ外の銀座の目抜き通りの喧騒から 自動ドア1枚で別世界の落ち着きが広がります。 キャストアイロンと金色の手すりのついた カーブした階段を上ると、 テーブル間隔が広い洋食レストランで、 広い窓からは銀座の街並みが見下ろせます。 絨毯を敷き詰めたフロアだからか、 接客がしっかりしているからか お客様方が銀座の良さを分かっている人たちだからか、 静かな時間が流れる中 ゆったりと食事やお茶が楽しめます。 ここは母が倒れる数年前、 デジタル技術で複製したフェルメール展に 行った帰りだったかもしれませんが 母と窓際の席で食事をしました。 母は杖だけで外出できていましたが、 この階段を登るのは大変で、 私が横を支えてはいましたが 一歩一歩、手すりにすがりながら登りました。 お店の人が、大丈夫ですか?と聞くと はあはあ息をととのえながら 「階段を登るのも命がけ」と笑って言っていました。 その場を和ませようとしたんだと思います。 今回行ってみると、 テーブルは違うものになっていましたが 偶然窓際は、その場所だけが空いていて 母と見た同じ光景を見ることができました。 母が倒れて今年で丁度10年なので、 もう12年位前の話です。 何の話をしたかなんて、いちいち覚えていなくても いいのかもしれません。 あの時母も私も楽しく過ごした、それが大事な事なので。 レストランのメニューは 少し簡素になっていて、 価格は思ったより上がっていました。 ワンプレートのハンバーグステーキと ケーキとコーヒーで3800円位。 銀座だからしょうがないけど 以前はもうちょっと満足感があった気がします。 でも、接客は丁寧でしたし お料理もしっかりした味でした。 何が足りないんだろう。 ランチだから、小さなスープでもついたら、 それが手作りのちゃんとした味のスープなら 良かったのかもしれません。 ケーキも昔ながらのケーキばかりだから ちょっと物足りなかったのかも。 でもこれが銀座風月堂の 昔ながらのケーキなので、それがいいんですよね。 ですけど、また行こうとは思っています。 なぜかというと、こういうお店がどんどん減っているので。 こういった誰もが知っている安心感のある綺麗なお店は いつまでも続いてほしい。 帰りがけには1階で、季節のゴーフルとか 焼き菓子もお土産に、お供えに、買って帰っています。 下:銀座風月堂のが見つからないので 東京風月堂のゴーフルセット。 のれん分けしたお店なのでとても似たものを 銀座風月堂でも販売しています。 画像をクリックすると詳細が見られます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.10.24 21:21:16
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