あの日の指輪を待つきみへ
☆あの日の指輪を待つきみへ☆(2007)リチャード・アッテンボロー監督シャーリー・マクレーンクリストファー・ブラマーストーリー50年以上も前に墜落死した米軍航空兵の結婚指輪が発見されたという実話をもとに、脚本家ピーター・ウッドワードが書き上げたラブロマンスを、アカデミー賞受賞作「ガンジー」のリチャード・アッテンボロー監督が映画化。1つの指輪から、戦地で亡くした大切な人を思う深い愛、友情をラブストーリーとして描いていく。主人公のエセル役に、シャーリー・マクレーン、50年前のエセルにテレビシリーズ「The OC」のミーシャ・バートンを起用。舞台は1991年のアメリカ。涙も見せず、淡々とした生活を送っている、夫を亡くしたばかりのエセル(シャーリー・マクレーン)に、ある日アイルランドに住むジミーという青年から、電話が掛かってくる。その電話は、ベルファストの丘でエセルの名とテディという名が刻まれた指輪が発見されたという知らせだった・・・。純愛というか、愛の呪縛というか・・自分で自分を縛ってしまった女性の話。ここまで思い続けるというのも、すごいことだと思うけど。でもね・・・そこまでする必要はなかったと思うのだ。自分を縛ってさぞ苦しい人生だったろうなあ。そんな事をかつての恋人は望んでいなかったのにね。1991年のエセル、若き頃のエセルと3人の青年たち(第二次世界大戦のころ)、1991年のアイルランド、この三つが絡み合って物語を見せていく。91年のアイルランドはちょうどIRAが過激に行動をしていた時期なのだね。恋人が亡くなっても帰ってきたのは彼の軍服や身の回りのものだけ。こういうことは戦時下ではよくあった話だろう。もう帰ってこないとわかっていても、実感が伴わない。彼女は恋人の思い出を封印する。実のところ、その時点で既に自分で自分を縛ってしまったのだ。「私の愛は彼のもの」しかし、彼女の人生は続くのだ。気持ちはわかるが、そこまでかたくなに守りとおさなくても良かったろうにと思う。かわいそうにって思ってしまった。指輪によって解き放たれた彼女。ああ、もっと早く指輪が戻ってきたら良かったのに。しかし、アイルランドで墜落した飛行機の残骸を集めていた男ジャック(クリストファー・プラマー)が、エセルと何か関係があるのかと思ったんだけど、特別何もなかったね。50年前の結婚指輪が見つかったという実話から、この話を作ったんだねえ。確かになにか感動的な話になりそうな気がするものね。指輪を持ってエセルのもとを訪れるジミー(マーティン・マッキャン)が、とぼけているけど純な田舎の男の子と言う感じで、かわいかったな。でも思いのほか、はまりこめなかったというのが実感。