『バタフライ・エフェクト』(2004年/米国 原題:The Butterfly Effect)を見た。
“バタフライ・エフェクト(効果)”とは、“ある場所で蝶が羽ばたくと地球の反対側で竜巻が起こる=初期条件の小さな違いが将来の結果に大きな差を生み出す”という意味のカオス理論のひとつ。
このタイトルが、ピッタリその内容を示している。
大学で心理学を学ぶ
エヴァン(アシュトン・カッチャー)は、7歳の頃から日記をつけている。というのも、父からの遺伝で、ときおり記憶喪失になってしまうため、治療のひとつとして医者から勧められたからだ。
日記の内容は、近所の幼なじみ、
トミー&ケイリー兄妹、
レニーとの出来事。
映画が始まってしばらくは、この少年少女時代の話で、正直あんまり面白くないんだけど、実はここが、今後の展開において、もんのすごい重要!
眠気が襲ってきた人も、この後面白くなるから我慢してね。。。
エヴァンはある時、その過去の日記の中で、記憶喪失を起こして欠けている部分を思い出し、さらにその部分を変えられることに気づく。
数年ぶりに会った初恋の相手
ケイリー(エイミー・スマート)は、寂れた街のレストランでウェートレスをしていた。
ケイリーは、少女時代のある出来事が、自分をこんな風にしたのだ、と
エヴァンに告げる。
そんな彼女を救おうと
エヴァンはその原因となったある出来事を変える →
(ここからネタバレ反転) ケイリーの兄トミーを殺し、自分が留置所に入ってしまう
留置所から出るため少年時代のある出来事を変える → レニーは廃人のようになり、ケイリーは売春婦として暮らしているという最悪の現在に。
ケイリーとレニーを救おうと、また少年時代のある出来事を変える → 自分が事故で腕を失う。そして現在、ケイリーはレニーの恋人になっており、母親はそのエヴァンの事故がショックでヘビースモーカーになり肺がんで病に臥している。
母を救おうとまた少年時代のある出来事を変える → 少女時代のケイリーが死んでしまう(?)
で、結局みんなを幸せにするためには、自分とケイリーが深く関わらなければよいということに気づき、ケイリーとの初対面の場面に戻り、彼女に冷たくあたり、二人は別々の人生を歩むことになる。そしてエヴァンは、もう二度と過去を変えられぬよう、日記をすべて処分する。
そしてラストシーン。都会の喧騒の中、二人はすれ違い、ケイリーは一瞬振り返るが、何事もなかったように去っていく。(ここまで)
私個人的には、
この切なく、そして自然なラストシーンがとても気に入って、この作品を気持ちよく見終わることができた。
ホント、このラストシーンでよかったわ・・・とっても切ないけどね。
脚本の粗探しをやろうと思えばいくらでもできそう(=突っ込みどころ満載)だけど、これに限ってはそんな気が起こらず。素直に楽しめた。
ということで、評価は、
★★★☆ (3.5 / 満点は5つ)