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（先ほどUPした“その１”の続きです。一部ネタバレあり。ご注意下さい。）


クラブ「赤い靴」の店員で、密かに備後を慕う鹿間夏子を演じていらした綾瀬はるかさん。三谷さんの映画には、いつもこういった“清涼剤”的な女性が登場する様な気がします。真っすぐで、一途で、“尽くす女”、好演されていたと思います。

クドイ演技が災いして、なかなか売れない俳優・村田大樹を演じていた佐藤浩市さん。備後に“二セ　デラ富樫”に仕立て上げられ、自分自身は映画の撮影だと信じて“クドイ演技（あの、ペーパーナイフをベロリと舐めまわす演技×３、死にそうになりました）”を繰り返すその姿、堪能しました。

そんな中、今回観た「ザ・マジックアワー」に出演されていた方で、私の印象に一番強く残ったのは・・・

柳沢愼一さん、でした。
私は今回、そのお名前を初めて目にしたのですが、三谷作品には以前出演された事があるそうで。三谷さんのお言葉を借りれば、「名コメディアンであり、名ジャズシンガー」。私、恥ずかしながら、全く知りませんでした・・・

今回は、村田が俳優を目指すきっかけになり、今でも“憧れ”の存在である「高瀬允」を演じていらっしゃいました。

かつては映画主演俳優として脚光を浴びたものの、その後は鳴かず飛ばず。老人となった今、CM撮影のエキストラとして守加護の町にやってきていたところを、村田が偶然発見。
もう俳優をやめようと決意していた村田に、高瀬が語りかけた言葉・・・

「ザ・マジックアワー」で、私が一番感動したシーンでした。

ちょっとオーバーかも知れませんが、私自身、
『今は辛抱して、“マジックアワー”がやってくるのを待つか』
そんな覇気と元気を、この映画からもらった、そんな気がします。

古ぼけた表現で恐縮ですが、「笑いあり、涙あり」、そんな三谷幸喜“監督”の映画の次回作を、楽しみに待ちたいと思います。


＜追伸＞
「ザ・マジックアワー」で共演されていた、西田敏行さんと佐藤浩市さん、実は20年ほど前、こんな“井上靖原作”の映画でも共演されています。
公開当時、私は“当然”この映画を観ましたが・・・
それ以来、西田敏行さんと佐藤浩市さんは、私にとって特別に思い入れのある俳優さんです。


・敦煌