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カテゴリ:今宵、若様は恋におちる 全38話
春闺梦里人 Romance of a Twin Flower 第27話「出会いは因果か運命か」 寧鈺軒(ネイギョクケン)の部屋で偶然、棚の中にある真紅の衣を発見した季曼(キマン)。 てっきり寧鈺軒が女子を囲っていると憤ったが、衣を引っ張り出してみると婚礼衣装だと分かった。 季曼はついに寧鈺軒が求婚してくれると期待、すると翌日、鬼白(キハク)が店に寧鈺軒からの差し入れを届けにやって来る。 「確かにお渡ししました」 すると菓子の間から待ち合わせ場所の絵を描いた書き付けが見つかる。 季曼は時間になるとお洒落して店を出たが、ちょうど海坊(カイホウ)に戻った父・季銘(キメイ)が現れた。 寧鈺軒は薔薇の花を心の形に敷き詰め、ろうそくで囲んで準備万端、しかしいつまで経っても季曼は現れなかった。 すると使用人が駆けつけ、苜蓿(ムーシュ)から夫人が高齢の男と出かけたとこと伝言だという。 その男は苜蓿も面識のない男で、何でも夫人が″父″と呼んだとか。 「帰海一刀(キカイイットウ)か」 季曼は父との再会を喜び、すでに記憶が戻ったと安心させた。 しかし寧鈺軒の話題になると途端に父の様子がおかしくなる。 季曼は自分と瓜二つの聶桑楡(ニェサンユー)が父の隠し子だと疑い、そのせいで寧鈺軒の妻と誤解されたと説明した。 すると桑葚(ソウシン)がうっかり小姐の想い人が寧鈺軒だったとバラしてしまう。 季銘は季曼以外に娘などいないと否定し、他人の空似だとごまかした。 「まさか寧鈺軒とはすでに男女の仲なのか?」 「違うわ、でも一緒になりたい」 「だめだ!」 季銘は一緒に帰海号へ戻るよう命じ、これから約束があるという季曼を強引に連れて帰ってしまう。 翌日、季曼が自分の船室でふて腐れていると、桑葚が慌てて駆けつけた。 「小姐!寧大人(ダーレン)が来ましたよ!」 喜んだ季曼は桑葚と苜蓿に見張りを追い払わせ、その隙に寧鈺軒と密会した。 「父上が無理やり連れ戻すとは…一体、何があった?」 「寧夫人のふりをするのが心配なだけよ」 しかし2人だけの甘い時間も束の間、突然、季銘が現れた。 寧鈺軒は季銘の誤解を解くため、季曼を正式に寧家に迎えると約束した。 「季曼にこのまま代役をさせるつもりはありません、唯一人の正妻として求婚します ただ聶桑楡として誥命(コクメイ)夫人に封じられてしまったため、本名は当分、明かせません でも必ず解決します」 しかし季銘は娘の婿には誠実さと苦労に耐える強さを望むと言った。 確かに寧鈺軒の求婚は誠実だが、県令という高い地位にあっては人に命じるばかりで労働者の雇用の現実など分からないはずだという。 「娘は帰海号で暮らさせる、曼児が公然と船に住める策も考えた、離縁だ」 「離縁には同意できません!」 寧鈺軒は婿として認めてもらえるよう努力すると訴えたが、季銘は一蹴した。 「寧大人のお帰りだ」 季曼は仕方なく自分が説得すると寧鈺軒をなだめて帰したが、父には絶対に別れないと宣言した。 寧鈺軒は季銘に誠意を示すため、実際に港で働くことにした。 初めての肉体労働に悪戦苦闘しながら労働者の雇用環境を自分の目で確かめる寧鈺軒。 一方、季曼は父と港の様子を眺めながら、船舶司の設立や悪人の一掃で海坊はますます繁盛すると寧鈺軒の手柄を称えていた。 その時、桑葚が汗水流して働く寧鈺軒の姿に気づく。 季銘は寧鈺軒の姿を見せるために季曼が自分を連れ出したと邪推したが、季曼は自分も何も知らなかったと否定した。 …私も寧鈺軒は立派な青年だと分かっている、だが2人は結ばれてはならぬ運命なのだ… その頃、袁朗(エンロウ)は季曼が港で老先生と一緒にいたと聞いた。 「皆から″老爺(ラオイェ)″と呼ばれていたぞ?」 袁朗は帰海一刀が戻ったと気づき、早速、黄漢(コウカン)と一緒に訪ねることにした。 その夜、寧鈺軒はようやく仕事を終えて帰ることにした。 すると桑葚を身代わり寝かせて帰海号を抜け出した季曼が駆けつける。 季曼はまめが潰れて血だらけになった寧鈺軒の手に薬を塗りながら、父の言ったことなど真に受けるなと言った。 しかし寧鈺軒は実際に働いて港に問題があると分かったという。 「岳父大人に感謝するよ、皇商大会も開かれる、港の健全な運営を図らねば」 それにしてもなぜ季銘は娘と自分の中を反対するのだろうか。 ともかく今後は鬼白と苜蓿を使い、2人はこっそりやり取りすることにした。 季曼は夜が明ける頃、帰海号に戻った。 季曼の代わりに寝台で寝ていた桑葚はようやく解放されて部屋を出たが、そこで季銘と出くわす。 実は季銘は娘が寧鈺軒に会いに行ったと知っていた。 「止めもせず手伝うとは何事だ?!何かあれば二度と嫁に行けなくなるのだぞ?!」 季銘は桑葚に季曼の動きを見張り、寧鈺軒と会う時には知らせるよう命じた。 密かに連絡を取り合うことになった季曼と寧鈺軒。 その日は密かに帰海号で夕食を共にすることにしたが、ちょうど乾杯したところで季銘に見つかってしまう。 ( ゚ェ゚)あ、でぃえ! (´゚ω゚):;*.':;ブハッ! こうして娘の相引きをことごとく潰す季銘、そんなある日、蛟龍(コウリュウ)幇が挨拶にやって来た。 季銘は礼を尽くして訪問してくれた幇主・袁朗に感心していたが、その時、同行した黄漢が茶(チャ)幇の礼で挨拶する。 すると袁朗も三叔父に拝礼した。 「阿狼(アロウ)なのか?!父上は?!」 「健在ですが…身体がずい分と衰えてしまいました」 袁朗の予想通り季曼は茶幇の継承者だった。 実は季銘は寧鈺軒と娘の件で頭を痛めているという。 袁朗は季曼に本当の素性を明かすよう訴えたが、季銘は永遠に知らせるつもりはないと言った。 「忌まわしい過去の仇をお前たちに継がせたくない」 季銘は悪縁を自分たちの代で断ち切るため、帰海一刀という商人を名乗っていると明かした。 つづく ( ゚ェ゚)だんだんワケワカメになってきた…って、ちゃんと見ろw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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