■多勢に無勢の衆愚政治■
ハンナ・アーレントは近代の空気を嫌った。
彼女は、古代ギリシアにおいて、
action、work、labor
の順であった価値体系が、近代においては転倒され、
labor、work、action
の順になってしまったことを嘆いている。
laborは、生存と繁殖という動物的目的のための活動だ。
ギリシアでの活動的生活において最高位にあったactionは、複数の人々の交わりの中から生じる無目的な空間に根差しており、予測不可能性という自由を保持していた。
善くいきるための活動だった。
workは、目的を持った活動であり、世に作品を残そうとする活動である。
アーレントが嘆いたのは、近代人たちが、ただ生きることをひたすらに求めて、人間の人間たる所以を放棄したように見えたからだろう。
今回のコロナ狂想において、そうした考えと近いものを持った者も多いはずだ。
同じ考えの医師のノートを。
https://note.com/hiroyukimorita/n/nf86e44f3e4dc?fbclid=IwAR0dQ_752JZkzI91-RZZDQzCU8L6THkRGH8xApOz-oLhFfNWIZqR68iwk2g