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伊東良徳のとき・どき★かるちゃ~

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2010年01月31日
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カテゴリ:映画
 2009年の日本のミステリー関係の賞を総なめにしたスティーグ・ラーソンの遺作「ミレニアム」シリーズ第1巻を映画化した「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を見てきました。
 封切り3週目日曜日午前は3~4割の入り。東京では3館しか上映していないのにこの入りはあんまり。暗め重めの作りが災いしてるのかもしれませんが、それよりも、ミステリーファンは映画は見ないということなんでしょうか。

 ガセネタをつかまされて大物実業家ヴェンネルストレムを批判する記事を書いて名誉毀損で有罪判決を受けた雑誌「ミレニアム」の記者ミカエル・ブルムクヴィスト(マイケル・ニクヴィスト)は、スウェーデンの財閥ヴァンゲルグループの前会長ヘンリックから40年前に失踪した姪ハリエットが親族の誰かに殺害された、その真相を突き止めて欲しいと依頼される。失踪当日のパレードの写真やハリエットの日記から新たな手がかりを見つけつつもそこで立ち往生するミカエルに、当初ヘンリックの弁護士の依頼でミカエルを調査しミカエルのノートパソコンをハッキングしてミカエルの無実を確信した天才ハッカーリスベット・サランデル(ノオミ・ラパス)が興味を持ちいたずら心で介入したことから、ミカエルはリスベットに協力を依頼、2人が協力して調査を進めるうちにヴァンゲル一族をめぐる意外な事件が浮かび上がり・・・というお話。

 原作では、1巻ではミカエルが主人公でリスベットがサブの扱いですが、2巻以降リスベット中心に展開していきます。映画では、その先行きも見越して、ミカエルサイドの説明を省略して、リスベットの過去を示唆するシーンを早めに盛り込み、原作よりもリスベットの方に軸足を置いた構成と感じられます。
 リスベットのキャラに魅力を感じられるかどうかが読者・観客の評価に大きな影響を与える作品だと思いますが、暴力に屈せず暴漢とも実力で戦い、卑劣なレイプを敢行する後見人ビュルマンにも徹底した復讐を行う冷徹でたくましい姿、映像記憶能力(文字としてではなく映像として瞬時に記憶してしまう能力)とハッカーとしての能力で情報を引きだし分析していく力、そして孤独で自立しプライドの高いその志と、原作でのリスベットの魅力はほぼ忠実に再現されています(設定上不可欠とわかってはいても、あのレイプシーンは、リスベットファンには耐え難いのですが)。そのリスベットがミカエルに抱く比較的純真な恋心と、それを否定したいアンビヴァレントな気持ちが見せ所なんですが、終盤でのミカエルへの思いをリスベットが断ち切るポイントが原作と変更されていて、これがむしろリスベットの自立心を示していてかえって原作よりもリスベットのキャラにフィットしているとも評価できます。

 原作が、ヴァンゲル一族をめぐる謎を中盤で解決してしまい終盤はそれと別にミカエルのヴェンネルストレムへの復讐に費やされて冗長な印象を与えていたのを、映画ではバッサリと切ってあっさりと仕上げテンポをよくしています。
 リスベットがミカエルへの思いを断ち切るポイントの変更とあわせて、私には、原作よりも巧くまとめたと評価できました。

 他方、ミカエルよりもリスベットに軸足を置いたためかもしれませんが、原作の重要な設定の1つのミカエルとミレニアムの編集長エリカの不倫関係やミカエルがヴァンゲル一族の女性とも肉体関係を持ってしまうあたりはカットされています。一般の観客向けに登場人物の奔放な性生活の描写を減らして道徳的な逸脱を減らすことで共感を得やすくしようとしたように見えます。
 原作が、巻を追って女性への偏見・性差別主義者との対決の色彩を強めていき、その主張の一環として作者が登場人物の奔放な性生活を肯定的に描いているように私には思えることからすると、そうした配慮は作品の毒を抜いてしまうようにも思えるのですが。

 原作についてはシリーズとして私のお薦め本「ミレニアム」、1巻については伊東良徳の超乱読読書日記2009年2月11日の記事、2巻については伊東良徳の超乱読読書日記2009年4月29日の記事、3巻については伊東良徳の超乱読読書日記2009年8月1日の記事で紹介しています。





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最終更新日  2010年01月31日 18時00分19秒
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