テーマ:原発を考える(30)
カテゴリ:原発
イタリア国営放送RAI2によるドキュメントレポート。 チェルノブイリ原発事故から25年。 事故当時、幼児、乳児、胎児だった被曝者が、出産適齢期に達した。 そして、25年前の遺伝子の傷により、悪魔の復活のごとく悲劇が蘇る。 出産という、人生の晴れがましい舞台から、奈落の底へ突き落とされてしまった。 1年未満の生涯を閉じるわが子を見守る親の目は、怒りと絶望に震えているだろう。
しかし、これは遠い国の、過ぎ去った話ではない。 今現在ウクライナで続いている災害であり、25年後の福島の話でもあるのだ。 「ただちに健康に影響はない」という言葉は、いずれは健康被害が出るということだったのか。 25年後のことは考える余裕がなかった。 うまくやりすごせば、なんとか収まるかもしれない。 問題は、目を閉じていれば、消えてくれるかもしれない まさか、そう思っていたのではあるまいが。
大人にとっての1のダメージは、子どもには10のダメージになり、乳児には100のダメージ、胎児には1000の衝撃となる。 まともな有識者は声をそろえて、子どもと妊婦はとにかく避難させろと訴えていた。 こういうことになることが実証されていたからだ。 しかし、政府の選択した方策は…、何もなかった。 パニックを怖れてと言い訳をしているが、それが大きな過ちであったことは、事実が明るみになるにつれ鮮明になった。 菅直人が凡庸であったがための災難と決め付けているが、野田新総理も福島については格別緊急に手を施そうとはしていない。
今、原発避難民を帰還させようとしている。 チェルノブイリでは、55万5千ベクレルを越える汚染地域は強制移住をさせ、立ち入り禁止区域とした。 福島の放射線汚染マップを見ると、福島原発から20キロ圏地域は300万ベクレル以上で真っ赤に染められているのだが。
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最終更新日
2015年03月10日 18時38分37秒
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