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テーマ:ワイン大好き!(30337)
カテゴリ:建築・都市・建築家
日経新聞によれば、 環境省は月内に、 CO2排出を寄付で相殺するカーボン・オフセット(相殺) 制度の検討会を開き、年内にも指針をまとめるという。 これは、英国でスタートした温暖化対策であるといい、 CO2を吸収する樹木や、 クリーンエネルギーの代表である風力発電等に寄付して、 自ら出したCO2を相殺することを言うという。 すなわち、この制度により、 事業活動や人の移動に伴って排出された CO2の削減にかかる費用を、 企業や個人が環境事業に寄付して埋め合わせる ことができるという。 京都議定書の目標達成が危ぶまれるなか、 排出量の増加が続く家庭や企業の CO2削減を後押しするという。 検討会では、 1)家庭や企業の活動で出るCO2量を 正確に計算する方法 2)排出分を相殺できる寄付の対象 3)削減分を把握する仕組み などを詰めるという。 現実に、CO2の排出量に見合った相殺が 可能であるならば、カーボンオフセットの寄付 による方法(すなわち、消費者意識を高める) にたよらなくても、 環境税(消費税等を目的税化して)により 予算をたてて計画的に国策として CO2排出削減に寄与する植林や 自然エネルギーを配置すればよいはずである。 それが出来ないのだとすれば、 カーボンオフセットはやらないよりはまし だけれども、気休めに過ぎないということ にはなりはしないかという懸念がある。 重要なのは、CO2を削減することができる シナリオが現実に存在することであり、 その時には、善意の寄付でも環境税でも 相殺する方法は何でもいいはずである。 現時点で問題なのは、 CO2を目標通り削減するシナリオが 描けないことにあるのではないだろうか? あるいは、確かにCO2が削減することを 裏付ける計算方法が存在していないことに あるのではないかと考えられる。 この状態では、市民の善意の寄付であろうが、 環境税であろうが、温室化防止の問題を 解決することはできないであろう。 ついでに言えば、 1)「温暖化」という地球システム内への 熱量の放出の問題 2)「温室化」という熱量が地球システム外に 放出できなくなる問題 の全く別の問題がごちゃごちゃに議論されている と感じているのは筆者だけであろうか。 両者の違いが明白にされていなければ、 CO2の効果の計算方法が確立できるはずもなく、 環境問題を解決する方法を確立できるはずもない のではないかと考えられる。 地球レベルでの環境問題を解決する第一歩は 「温暖化」と「温室化」の2つの概念を はっきり区分することにより始まる と考えられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 17, 2007 12:27:03 AM
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