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アルゴリズムの時代(スポンタ通信 2.0)

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Headline News

2007年04月05日
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電通総研の元社長/藤原治氏が書いた「10年後、新聞とテレビはこうなる」を読んでいる。

もし、藤原氏と私の言論が同じであれば、私が言論をする価値はないと、ビクビクしながら、読んでいった。
だが、幸い、私が言論を提出する価値はあるということを、この著作は明確に示してくれた。



改めて、私は主張する。

メディアの時代は終焉し、P2Pの時代がくる。


それは、メディアがなくなることを意味しない。

ただし、メディアの絶対王政の時代が終焉するのだ。

P2P型コミュニケーションの中に、メディアが納まること。

つまり、民主主義的コミュニケーションの中のひとつの要素(コンテンツメイカー・コンテンツディーラー)として、メディアが、本来そうあるべきであった位置に収まる状態になるのだ。




電通総研元社長氏は、次のように言論して憚らない。

既存メディアとインターネットの融合化とは、eプラットフォームというひとつのメディアの上に、すべての既存メディアが存在する時代になる。


だが、その言論が捨象したものは多い。

それは何かといえば、「P2Pコミュニケーション」であり、「コンシューマーによるコンテンツの加工」である。



電通は、ペヨンジュン氏の来日に接し、成田空港に数千人のエキストラを動員し、ヨン様ブームをつくったと豪語するが、彼ら広告代理店とはまったく違うチャネルで、日本の淑女たちは動いている。

携帯電話やパソコンのネットワークを駆使して、韓国俳優たちを盛り上げるムーブメントを行なっている。最近でも、韓国の新人俳優が日本に来ることを応援するために、日本中から淑女たちが集まった。それをメディアも広告代理店も取り上げることはないが、そういうムーブメントがマスコミとはまったく違うチャネルで起きている。

そして、最近では、そういう淑女たちのメディアスキルも上がっている。

いままでは、見知らぬ第三者に著作権物をコピイ頒布することは違法だったが、彼女たちは顔見知りであり、ひとつの家族の一員である。そして、「贈り物のしあいっこ」という、対価を求めぬという女性同士のコミュニケーションがある。
このようなコミュニケーションレベルに、著作権法も広告代理店も容易に介在できぬことは誰もが理解できるだろう。

そして、ここが最大の重要なポイントであるが、そのようなコミュニティーの存在が、正規・著作権物の販売増加に寄与しているのだ。

私製著作権物を一方で流通させながら、その一方で、正規著作権物を購入する。それにより、正規著作権物の販売量も増加する。

なんのことはない、レンタルビデオショップの存在が、映画ビジネスの最隆盛に貢献しているのと、まったく同じ構造である。



アメリカのテレビメジャー資本は、すでにそのことを察知し、YouTubeへの対応を軟化させているのは当然のこと。一方の日本のテレビ界は、いまだにYouTubeを敵視している。

だが、それは、日本人が産業構造を理解していないというのが主たる理由ではないだろう。
その裏には、寡占状態にある日本の地上波テレビと、コンテンツメイカーとディストリビューターが分離し、ケーブルテレビで多チャンネル化になっているアメリカの放送界の違いが出ているに過ぎぬ。



日本プロ野球とJリーグの違いとでもいえば分かりやすいだろうか…。
どう考えても、日本プロ野球経験者が、それ以外の場所で野球することはおろか、指導することもさえも禁じられる今の状態は異様・異常である。

ジャニーズ事務所やエイベックスなど、圧倒的な強さを誇るコンテンツメイカーは、商品がレンタルで出回ることに一定の制限を加えていることは、我々に気づくきっかけを与えてくれるだろう。



この論理を続けて書かなければならぬが、このエントリーで指摘しなければならぬことは、

広告人は自らが抱えている既存のビジネスモデルというステークホルダーに阻まれて、C to Cビジネスを語ることができない。


ということである。



思えば、

時代は、

BtoB:あの、「華麗なる一族」が描かれた、鉄の時代…。

次いで、

BtoC:あの植木等氏が活躍したテレビの時代。そして、それに連なる大量消費の時代。

そして、


(B⊃C)toC:ウェブ2.0のお題目につられて登場しつつある、CGMの時代。




と流れてきた。



だが、これからは、


CtoC の時代になる。

そのときの、Bの立場は、メディアの提供者ではなく、ツールの提供者。または、オリジナルコンテンツのメイカーである。


だが、その到来を、ウェブ進化論の梅田望夫氏はステークホルダーに阻まれて書くことができず、自らをオプティミストと自嘲して、お茶を濁す。

そして、ここにおいても、広告人・藤原治氏は、ステークホルダーに阻まれて、メディアが個のコミュニケーションの中のひとつの要素でしかないことを言論できない。



冷静に考えてみれば、個の情報のパースペクティブの中で、メディアが占めてきた割合など、たかが知れている。

それは、グーテンベルグの時代から、新聞の時代、ラジオの時代、テレビの時代を通じても、いっさい変わらなかったに違いない。

なのに、「メディアが重大なる影響を世の中に行使してきた」という言論がメディアを横溢してきた。その理由はただひとつ。そのようなものを論じる者たちが、いつの時代にもメディア人だったということに過ぎない。




P2Pと書き続けてきたが、それは、間違いなくC2Cの世界である。

そこでは、C2Cコミュニケーションの中に、Bが含まれている。


BtoBやBtoCを論じてきたマスコミが、その先を一切論じない。
なんとも日本の言論界のステークホルダーの闇は深いのである…。






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Last updated  2007年04月07日 13時23分17秒
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