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一見すると貝みたいに見えますが、実はカタツムリです。フランスのエスカルゴみたいに立派なもんじゃなくて、その辺のただのでんでん虫なんですが(左のカゴのやつなんて直径2cmくらいしかない)、イタリアではこれも立派な食材。養殖物と天然物とかもあるらしい。でも別に高級食材っていうほどでもなく、フツーに食べられてるみたいです。みたいです、っていうのは、うちではわざわざ買ってまで食べないからなんですが、イタリア人の皆さんは北から南まで、地域にかかわらず食べている模様。 料理の本を見ると、カテゴリーとしては肉料理なのに、売っているのはなぜか魚屋。確かに種としては貝の仲間なので、理屈は合ってるんですが、気分的には八百屋で売ってる方が腑に落ちる感じがします。 こうやって箱ごと店頭に放り出してあるでんでん虫の皆さん(養殖物か天然物かは不明)は、まだ生きたままなので、逃げないようにケースに網がかけられています。右側の青い箱はこの時たまたま網が外されていましたが、ほとんどの連中はもう観念して大人しくしているようでした。でも中には、こんなとこで野垂れ死にするわけにはいかないぜ、とか言って逃げ出そうとする奴もいます。 この2匹が無事逃げ切れたかどうかはわかりませんが、魚屋の斜向かいには八百屋があるので、何とかそこまでたどり着いてレタスの葉影にでも隠れれば……。 店で売っているでんでん虫は、取ったばかりだとまだ腹の中に糞が残っているので、まずオガクズとかフスマとかの中に入れて1週間くらい置き、出すものを出させてから料理するそうです。料理法は貝と同じで、茹でたり煮たり蒸し焼きにしたり。フランスみたいにガーリックバターで食べたりはしないみたいです。 これは、近所の大衆食堂で食べたでんでん虫のトマトソース煮。これで1人分。30匹ぐらいはいますね。見かけよりもずっと油っぽくて、全部食べると胃にずっしりと来ます。鹿野さんなら3皿くらい大丈夫でしょうけど。 こうやってスープの中から1匹ずつ拾い上げて、つまようじというか竹串でほじくって食べるので、手がすぐにべとべとになるし、後半になると段々うんざりしてくるんですが、まあそれもまた一興。 こういうのには、地元の安い赤ワインが一番合います。この辺りの地酒には、バルベーラ、ボナルダといった弱発泡性の辛口赤ワインがあるんですが、そういうのがぴったり。同じタイプだと、モデナの方で作られているランブルスコなんかが、日本では比較的知られていて買いやすいと思うので、弱発泡性の赤ワインって何だそれ、と思う方は一度お試しあれ。 まあ、しょっちゅう食べたいというほどのもんじゃありませんが、年に何回か、気分が向いた時に食べるくらいなら悪くありません。季節的には、春から秋までずっとあるし。■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.26 03:05:56
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