清泉寮からほど近い場所にある『清里北澤美術館』
ここは、森の中にあるガラスの美術館です。
19世紀末、フランスに咲いたアール・ヌーヴォーのガラス工芸。
アール・ヌーヴォーというと、エミール・ガレ、ドームが思い浮かびますが、
清里北澤美術館ではドームの作品を中心に常設展示されています。
森の中にひっそりと佇むように建てられています。
玄関を入ると解放感のある吹き抜けスペース。
ギフトショップが左右にあり、ガラス工芸品を中心に販売されています。
上の写真にも写っていますが、美術館パンフレットの表紙を飾る美しいステンドグラス
ジャック・グリュベール「孔雀とカジカエデ」
2階展示室の入口に展示されている目を引く作品
ジョルジュ・デプレ「La Vague(波)」
ブロンズ彫刻をパート・ド・ヴェール技法(色ガラスの粉末を石膏型に充填して
焼き上げる特殊なガラス製法)によってガラスにうつした作品。
うっとりするような美しい作品です。
2階の展示室には、約100年ほど前のアール・ヌーヴォー全盛期の
エミール・ガレ、ドーム、ジュルジュ・デプレ、ミューラー、アルベール・ルイ・ダームス
などの作品がランプや花器を中心に展示されています。
花器は、お花を挿すためではなく、見て楽しむ鑑賞用とのこと。
どの作品も色使いや光の使い方が素晴らしく、どうやってガラスからこのような
美しい作品を作り出すことができるのか・・・不思議です。
植物を題材にした作品が多く、和の雰囲気が感じられる作品も何点かありました。
各作品の美しさに感心しながら、時間をかけて鑑賞しました。
和の雰囲気漂う2作品です。
藤
梨
一方、1階の展示室には、ここ10年間の新しい作品が展示されています。
2階展示室の100年前の作品と見比べてみるとその違いがわかります。
全面ガラス張りの窓の外には清里高原の森が広がり、豊かな自然が
ガラスの芸術を引き立てています。
ネコちゃんの作品も
猫背が上手く表現されていて、リアルなネコです。
私がアール・ヌーヴォーに感心を持ったのは、アメリカ留学前に受けた
試験TOEFL(アメリカの大学に入学するために基準となる英語力の試験)
の長文に出題されたことからです
その当時はアール・ヌーヴォーについて全く知識がなかったために戸惑いました。
この試験は、英語力はもちろんですが、その分野についての知識があるか
どうかで長文の理解力が違ってきます。
それ以来、美術館でアール・ヌーヴォーの作品を見かけると、興味を持って
鑑賞するようになりました。
高原での芸術鑑賞は、周囲の自然から受ける癒し効果があるからでしょうか、
都会の美術館よりもゆったりと時間が流れていくようです
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to be continued...