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テーマ:暮らしを楽しむ(384561)
カテゴリ:薬の話
承認年
1958年 開発の経緯 Upjohn 社の副腎皮質ホルモンの歴史は古く、1935 年に副腎皮質エキスを市販した。同年、Kendall らによってcortisone の単離が成功し、工業化され、1950 年にはMayo Clinic のHench らにより、 リウマチ疾患に対する治療効果が発表され、脚光を浴びるに至った。hydrocortisone、cortisone の 臨床効果は、多くの患者に貢献してきたが、反面これらcorticoids の投与により発現する、浮腫、 高血圧、低カルシウム血症、骨粗鬆症、発育抑制等の副作用が問題となってきた。これらの副作用 をできるだけ軽減し、より抗炎症力価の高いcorticoid 剤を得るための誘導体の研究に力が注がれ た。副腎皮質ホルモンのメチル誘導体は1955 年、Hogg らがcortisone、hydrocortisone 及び9α- fluorohydrocortisone の2αの位置にメチル基を導入した化合物を合成したことに始まる。Medrol は、B 環のC-6 にmethyl 基を有するprednisolone の誘導体であり、臨床効果においてはprednisolone に比べ抗炎症作用の増強と、水及び電解質の有事な代謝作用の減弱に成功した合成副腎皮質ホルモ ン剤である。 第22 次再評価(昭和59 年6 月1 日)において、医療上の必要性のある適応症及び投与法について 有用性の検討が行われ、承認事項の一部が変更になった。また、昭和54 年薬事法改正以後に再評価 に指定された成分に対する再評価(平成4 年6 月3 日)において、効能又は効果のうち「妊娠中毒 症」については、提出された資料からは有効性が確認できなかったため削除した。 なお、医療事故防止対策に基づき、2007 年3 月に販売名をメドロール錠(2mg)及びメドロール錠 からメドロール錠2mg 及びメドロール錠4mg にそれぞれ変更した。
製品の治療学的特性 (1)prednisolone のB 環C-6 位にメチル基を導入したmethylprednisolone は、抗炎症作用は prednisolone よりも強力で、塩類、水代謝作用は少ない。 (2)副腎皮質ホルモン作用薬の中では、下垂体-副腎系機能の抑制時間が短いグループに属す。 (3)重大な副作用として、感染症、続発性副腎皮質機能不全、骨粗鬆症、骨頭無菌性壊死、胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍、ミオパチー、血栓症、心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤、頭蓋内圧亢進、痙攣、精神変調、うつ状態、糖尿病、緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性脈絡網膜症、多発性後極部網膜色素上皮症、心破裂、うっ血性心不全、食道炎、カポジ肉腫、腱断裂、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)が報告されている。 販売名 和名 メドロール錠2mg メドロール錠4mg 洋名 Medrol Tablets 2mg Medrol Tablets 4mg 名称の由来 主成分 メチルプレドニゾロン→メドロール 一般名 和名(命名法) メチルプレドニゾロン(JAN) 洋名(命名法) Methylprednisolone(JAN) ステム(stem) プレドニゾン及びプレドニゾロン誘導体:pred 引用:メドロール・インタビューフォーム ステロイド 研修医はコレだけ覚える 原理やCommon Diseaseでの基本の使い方からトラブルシューティングまで知りたいことを凝縮!/蓑田正祐【3000円以上送料無料】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.06 04:44:48
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