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2016.09.21
カテゴリ：心
JR博多駅には、「ＩＣカード専用改札口」があります。
ホームの奥にあり、知らない人もいます。 そのため、利用する人が他より少ないようです。 また、普通の改札口だと思い、改札口で初めて間違いに気がつく人もいます。 今日も、普通の改札口だと思っていた人がいました。 60代ぐらいの、男性でした。 「この切符、どこに入れたらいいんだ？」 タッチ画面にのせて、困ってます。 駅員さんが常駐してないため、どうしていいかわからない様子でした。 「長～い階段を下りて、間違ってたなんてショックだろうな・・・」 しかも、エレベーターがないんです。 普通の改札口に行くには、また階段を上ってホームに出るしかありません。 「どうにかならないかな・・・」 そう思い、その男性に声をかけました。 「ここ、ＩＣカード専用なので、切符だと通れないんですよ。 乗り越し清算機でどうにかなるかもしれないから、やってみましょう。」 切符をのせても反応がなし。 呼び出しボタンを押しました。 「どうしました？」 「切符の方が、間違ってこの改札口にきました。ここから出ることはできませんか？」 「そこは、ＩＣカード専用なんですよ。」 「やっぱり、普通の改札にいくしかないですか？」 「はい。」 予想通り、マニュアル対応・・・ その男性は、また長い階段を上らなければいけません。 「すみません、ダメでした・・・ 申し訳ありませんが、またホームまで戻ってもらえますか？」 高齢なのに、長い階段を上るのは大変です。 何の力にもなれなくて、本当に申し訳ないと思いました。 するとその男性は笑顔で、こういいました。 「こんなに親切にしていただけるなんて、どうもありがとう。」 そう言って、ホームへの階段を上り始めました。 人を助けるつもりが、私が救われました。 なんだかうれしくて、改札を出ました。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2016.09.21 21:19:18
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