夕方、アクロス福岡シンフォニーホールへ。
「スミセイ ライフフォーラム 生きる」に参加してきました。
講師は、テノール歌手新垣勉(しんがきつとむ)氏。
6時半開演で、5時半開場だったので、1階席はほぼ満席。
2階席のステージを正面に見る席へ着席しました。
第一部は、トークステージ(約1時間)
司会者のインタビューによるトーク。
出生時・産婆さんの過失により全盲に。
1歳の時、両親は離婚し、アメリカ兵である父は帰国。
母は再婚したため、祖母を母と信じて育ったそうです。
実母は、「年の離れたお姉さん」と思ってました。
祖母は歌が好きで、家でよく歌っていたそうです。
また、新垣氏に、「素直に、人に親切に」と言ってたそうです。
全盲の学校で学び、ある先輩のアドバイスを実行し、絶対音感が身につきます。
14歳の時、祖母が脳梗塞で死去。
天涯孤独となり、両親のことを知り、自殺を考えたそうです。
讃美歌が好きで、教会に行き、ある牧師さんに出会います。
自分の想いを話すと、牧師さんは何も言わず、すすり泣いてたそうです。
「よく知らない自分のために、涙を流してくれる人がいる。」
それがきっかけで、新垣氏は、生きる力を得ることができました。
その後、牧師になろうと、西南学院大学神学部に入学。
その時に出会った先生のすすめで、世界的に有名なボイストレーナーのオーディションを受ける。
「君の声は、日本人離れしたラテン的な明るい声だ。
一人でも多くの人を励まし、勇気を与えれるように、私のレッスンをうけなさい。」
そう言われ、本格的に声楽の勉強を開始。
父がラテン系アメリカ人であったことで、授かった声・・・
父へ憎しみが薄れ、感謝の気持ちがわくようになったそうです。
そして、新垣氏がデビューしたのは福岡。
楽しい思い出がある福岡が大好で、今日のフォーラムがとても楽しみだったとか。
伴奏をするピアニスト・斎藤氏から、「ウキウキしてますね」と言われたそうです。
3曲歌ってくださいましたが、マイクなしの生歌!
美しい歌声が、会場いっぱいに広がりました。
不幸な境遇から救ってくれたのは、「人との出会い」です。
そして新垣氏の感受性の高さと素直さや努力が、道を切り開き、導いていきました。
「人と比べる人生でなく、自分を受け入れなさい。」
そう教えていただいたように感じました。
第二部は、リサイタルステージ。(約45分)
8曲中、マイクを使ったのは2曲だけ。
澄んだ声が、心にしみわたり、気持ちが浄化されるようでした。
斎藤氏のピアノ伴奏が、新垣氏の歌の良さを引き出していきます。
二人の仲の良さも感じ、とても楽しいリサイタルでした。
斎藤氏はフルートも演奏できると、新垣氏が紹介。
そして、新垣氏がピアノ・斎藤氏がフルートで、「川の流れのように」を演奏。
大喝采でした。
スミセイ ライフフォーラムは、各地で行われています。
申込みで、無料で参加できます。
5月31日新潟県民会館で行われるフォーラムは、申込み受付中。(締め切りは5月8日)
「千の風になって」作家・新井満氏がナビゲーター。
特別ゲストは、元マラソン選手・有村裕子氏。
申込みは、「スミセイ ライフフォーラム 新潟」で検索を。