[d.m.06-05] 【デビルモンスター】《第6話》【鴨川シーワールドにて】『第5章』
イルカショーは、ちょうど始まるところだった。人がまばらな観客席に座り、お決まりのイルカのジャンプを待ち受けた。「みなさん。こんにちは~」 MCのおねえさんが元気よくでてきた。 横にあるサイドプールで何頭ものイルカたちが…暴れていた。ばっしゃん!ばっしゃん!荒れ狂ったように飛び跳ねているイルカたちを見て「海にいるときのイルカがジャンプするのって、遊んでるんだよな」ナミエに聞いたが、黙ってサイドプールを見つめていた。遊んでるにしては、激しすぎるジャンプの連続だ。「もう静かにしてねぇ~!」MCの子が言うのも聞かずに、サイドプールは荒れ狂っていた。水しぶきが観客にかかり「キャー」と悲鳴があがっていた。ああ。こういう嗜好のショーなんだと思ってたが…長すぎるな。「おまえら!うれせえぞ!しずかにしろぉ!」と言ってみた。 徐々にだが、イルカたちは静かになっていった。最後は『ちゃぽん』というかわいい音を出していた。 ナミエに「言ってみるもんだな」と言うと、放心状態のようで、サイドプールを見つめていた。 MCの子が「さあ。静かになったようなので…みなさ~ん。センタープールに注目してくださ~い」 と2頭のイルカにえさをあげていた。 オレは、センタープールに向かって「こらぁ!レギュラー!名誉挽回でいいとこ見せろよ!」とおおきな声で言った。 補欠が暴れていたのを、レギュラーの美技で取り返すしかないだろう。 その後のショーは、イルカショーの定番のジャンプして、空中のボールを鼻でつつくというものだったが、見事だった。2頭同時にすっと飛びでて、着水はしぶきも出ない。「おお!いいぞぉ~!」 オレは手を激しくたたいて、その美技を褒め称えた。MCの子も「すっごくじょうずに飛べましたぁ。わたしも長くやってますけど、こんなにきれいに飛べたことはなかったです」 とほんとかどうかわからんことを言っていた。(つづく)第6話全編 は[FREE PAGE]に掲載します10%OFFドルフィン(イルカ)風船カラーウエイト付10枚セット価格:3,969円(税込、送料別)iPhone5,iPhone4/S,GalaxyS4/S3,XperiaA等対応機種多数!鯖江の眼鏡塗装職人が作る高級スマホケ...価格:3,500円(税込、送料別)