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2005年12月17日
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カテゴリ:私の願い
 今、がんの医療の問題点など、知名度は低いながらも、随分注目されるようになりました。

 医療制度改革の波に飲まれて、縮小してしまうというような事があっては困りますが、大幅な改革・見直しのテーブルで、本来あるべき医療の姿というものを、取り戻して欲しいなと思っています。

 国民皆保険の理念というか、誕生時の考えは、健康保険の無かったころは、家族の中に、一人、大怪我をしたり重病になったりした人が出ると、それだけで、家や財産を失わなければならない・・・ということだったそうで、その悲惨な現実をカバーするために、健康保険が誕生したのだと聞きました。

 今でも、一家の大黒柱が病気になれば、生活は苦しくなりますが、それでも、家も何もかも失って、食べ物にも窮するということは、殆ど無くなったのでは・・・と思います。


 しかし、医療が高度化し、以前は助からなかったような病気やけがが助かる可能性が広がった分、医療費が、莫大にかかる現実に直面するようになりました。

 健康保険は、高齢者の医療費がかさむとか、バブル期にとんでもない運用をしたとか、少子化とか、そういったことから、財政がとても厳しくなってしまいました。

 だから、莫大な医療費を、どこまで面倒見るか・・・というのは、非常に大きな問題です。

 一人の命は、地球より重い・・・

 という考え方を押し通すなら、医療費は天井知らずになるでしょう。

 例えば、臓器移植ですが、臓器移植のためには、莫大な費用がかかります。

 脳死となった提供者の生命を、臓器摘出ぎりぎりまで維持するコスト、臓器を新鮮な状態で輸送するコスト、臓器を受ける患者の免疫を抑制したり、状態を管理するコスト、移植手術そのもののコスト、術後の管理(集中治療室など)のコスト、退院後、一生続く通院治療や、免疫抑制剤のコスト・・・

 一説によれば、1人、1億円ぐらいかかるといいます。(安く見積もっても数千万円)

 これを健康保険で面倒見る場合、いくらかかろうと、その人の収入で定められた上限をはみ出した部分は健康保険組合から戻ってきますから、個人の負担は数万円、残りは健康保険組合と、税金でまかなわれます。

 もし、仮に、一人5000万円だったとしても、100人の臓器移植を行ったら、100人救うためだけで、50億円かかります。1000人に行うなら、500億円かかります。(もし、一人あたりが1億円だったら、さらに倍ですね!)

 もし、自分の子供が、移植以外に助かる道が無いようなことになったら、誰でも(私でも)、移植の道を模索するでしょう。

 でも、現実的に、これを健康保険ですべて・・・となったら、保険料は大変なことになるのではないでしょうか。

 でも、かけがえの無い命・・・

 これについて、どう考えるかというような議論は、きちんとなされていないと思います。



 健康保険が誕生したころの考え方に話を戻すと、病人が一人出たからといって、一家がその医療費のために、財産をすべて無くすというような事の無い様に・・・というのがその根本にあると言うことでしたが、今現在、がん治療のために、貯金も何もかも失う・・・ということが、現実に起こりつつあります。

 手術で根治できた人は良いのですが、再発・進行がんのために、抗がん剤治療を受けている人は(部位にもよりますが)、大変な現実に直面する場合が少なくありません。

 『テーラーメイド医療』を受けることができれば、“余命3ヶ月”などといわれた状態でも、QOLを維持した状態で2年、3年・・・と、“延命”することは可能です。
 そして、“延命”しているうちに、画期的な新薬が誕生するかもしれません。

 でも、テーラーメイド医療を受けられるかどうかというのは、今は、『運』次第です。

 そして、あの手この手の抗がん剤治療も、保険の制約があって、上手に使いこなせません。
 それに、設備の整った大病院の臨床医は激務ですから、抗がん剤を使いこなす知識を習得したり、一人ひとりに手厚くすると言う時間が取れません。

 また、おざなりな抗がん剤治療だろうと、決め細やかな抗がん剤治療だろうと、その技術料は認められていないため、ただなのです。

 抗がん剤は、確かに、副作用が強く出やすい危険な薬ですから、少量から反応(副作用)を確かめながら、徐々に患者の適量をつかむと言うことが望ましいですが、そのためのスタッフを確保するような、経済的裏づけが無いのです。

 技術料が無いので、患者さん一人ひとりに、じっくりと長い時間をかけられないのです。

 『どうせ助からないんだったら、半年も2年も一緒でしょ?』
と、考える医療従事者や役人、国会議員も少なくないようです。

 でも、抗がん剤治療により、がんが小さくなって、手術不能の状態から、治癒切除(根治を目指した手術)に至った人の例もあるのだから、安易に判断してしまってよいのでしょうか・・・?


  

 抗がん剤は、高価なものが多いです。

 世界で承認され、日本では未承認という薬も数多くあります。

 国内で承認されている薬をすべてやりつくし、後は未承認薬に頼るしか延命のすべが無い・・・というときには、その治療を行ってくれる医師を探すこと自体も大変なのですが、運よくそういう医師にめぐり合えたとしても、薬代だけで、50万円、100万円、自分で負担しなければなりません。
 そして、未承認薬を使用し、『保険外』の治療を受けた場合には、今まで保険でまかなわれていた『検査』や『治療』も、すべて自分で負担しなければならなくなります。3割で済んでいた部分を、10割負担しなければならなくなるのです。

 1ヶ月の治療費が100万円以上・・・・

 そんな生活をするかしないか・・・という決断を迫られるのです。

 薬が奏功して、元気に生きられるのなら、その治療代は、元気な限り負担し続けなければなりません。

 貯金も家も・・・・無くなってしまいますね・・・・・


 こういう状況になり、諦めてしまう方も、たくさん居ます。

 今の日本の社会は、『がんになったら諦めろ!』、というような制度になってしまっているのです。

 でも、やはり、がんで亡くなる30万人が、年間一人1000万円以上の治療を受けていたら・・・・年間3兆円必要ということになります・・・。

 この負担を、どう考えるべきなのか・・・。

 やはり、とてもまかないきれないから、各自負担ということになってしまうのでしょうか?


 風邪で1000円、或いは3000円払う場合なら、自己負担比率が少々割高でも、路頭に迷う人は居ないと思います。

 でもなぜか、がんのような命にかかわる病が、しかも高額な医療費が、全額自己負担で無ければならない・・・・。


 これは、『保険』という概念で行くと、全く逆のような気がするのですが・・・・。


 がんは、すべて民間の『がん保険』で、まかなうようにする・・・という考え方も、或いはしなければならないかもしれません。

 でも、それならそれで、そういう場合に備えた告知が、国からあってしかるべきでしょう。


 財源不足があるから、薬の承認が進まない・・・ということがあってはならないし、国内で承認されている薬が、部位別に厳しく制限されているのも不思議な現状です。

 日進月歩の医療現場に、旧態然とした治験の壁があるのも、先進各国と比べれば異様です。


 でも結局、そういう問題すべて、根本原因は、お金なのではないかという部分もあるのです。

 たばこ税で、2兆円・・・

 抗がん剤治療の3兆円・・・

 ブログで書き表すには、あまりにもいろいろなテーマが絡み合いすぎてちょっと舌足らずなんですが・・・・。


 何とかならないかなぁ・・・と思うのです。





 私の所属する患者会の男性が、先日亡くなりました。

 すい臓がんでした。

 まだ、38歳でした。

 まだ幼いお子さんが2人居て、家のローンだってありました。

 日本では、すい臓がんに使える抗がん剤が、あまり承認されていないので、治療はなかなか大変でした。

 今の薬の効果が停滞しているから、そろそろ次の手を・・・と考えても、高価な未承認薬に踏み切るのは、なかなか出来ないことでした。
 ひとたび未承認薬の使用に踏み込むと、入院の治療費も検査代も、すべて自費になるからです。

 未承認薬の『アバスチン』や『アービタックス』が、よさそうだと思っても、薬代だけで、100万円を越えてしまいます・・・。

 もっとずっと安価な、『サリドマイド』の治療冊子を私がたまたま持っていたので、それをお見せすると、
『血管新生の阻害効果は少々落ちるとしても、こっちのほうが魅力的だなぁ。これ、しばらくお借りしてもいいですか?』
と、おっしゃっていた姿が、忘れられません。

 ご本人も、奥様も、そして、ご両親も・・・・

 命とお金を天秤にかける選択は、本当にお辛かったろうと思います。

 お子さんのためにも、もっと時間が欲しかったことでしょう。


 こういう、名も無いがん患者の現実を、もっと多くの人に知っていただいて、もし、自分だったらと言う気持ちで、もっと真剣に考えてもらいたいと、願わずに居られません。

 くだらない無駄遣いを無くし、必要なところに篤くして下さい。

 今、まさに辛い現実に直面している人を、救うことを最優先にしてください。


 それが、私の願いです。 





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Last updated  2005年12月17日 12時51分38秒
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