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カテゴリ:私の願い
仲間がまた、ひとり、星になりました。
まだ、若い仲間です。40代でした。 仲間を送り出すたびに、なぜ、自分が元気でいるのか、いたたまれないような気持ちになります。 若いがん患者にとって、治療費の問題は、辛くのしかかる大きな問題です。 去年のある日、その方と、もう一人、同じ患者会の仲間と、3人で語り合いました。 そのときに、保険適用の薬がもし手詰まりになったときの次の一手として何を考えるか、という話題になりました。 一人の方はすい臓がんでした(当ブログ日記の『名もないがん患者』参照)ので、すでに、保険承認の薬だけでは、かなり厳しい状態でした。 比較的安価で、効果が期待できるもの・・・ということで、 『血管新生阻害効果が劣るとしても、サリドマイド+セレブレックスのほうを試したいなぁ。 アバスチンは、高すぎて・・・効果があったとしても、長く続けられそうもないし』 もうお一方は、大腸がんでしたので、 『とりあえず、今回のASCOのこの論文をネタに、先生と話してみてから・・・』 と、何種類かの英語の論文を、並べていました。 先日も、未承認薬使用問題検討会のときの日記に少し書きましたが、『追加治験』も、『医師主導治験』も“絵に描いた餅”で、全く機能していません。 でも、アバスチン(ベバシズマズ)も、アービタックス(セツキシマブ)も、タルセバ(エルロチニブ)も、多少なりとも効果が期待できる新薬は、法外な値段がついています。 そんな薬の金額を、全部自己負担していたら、いくら混合診療が認められたとしたって、すぐに生活に窮することは、目に見えています。 そうなったとき、家を売ったり、生命保険を売ったり・・・ そんなのは、やはり認められません。 そんなことをしなくても、安心して治療に専念できるのが、真っ当な世の中だと思います。 高額な新薬をすべて健康保険で負担していたら、健康保険が破綻する、と、『コスト感覚のある医師』は、公言してはばかりません。 でも、医師が考えるべきコストは、『無駄遣い』をなくすことであって、必要な医療をばっさり切り捨てることではないと思います。 このブログのBBSに、カナダで現役の薬剤師として勤務しているshima0915さんが書いてくださいましたが、カナダでは、がんと診断されたら、基本的には、診察代も薬代もタダだそうです。 新薬も、医師が必要と認めたら、タダで使用することが出来るそうです。 それこそが、あるべきがん医療の姿ではないかと思います。 がんの面倒を、健康保険が見ることが出来ないというのなら、ほかの対策を考えればいい! 何で、医師が、患者を助けることでなく、保険財源の心配なんかするのか! アメリカ軍のために、日本は3兆円使うそうです。 何で、困っているがん患者のためには、その10分の1も、100分の1も、使ってくれないのか! それは、私たちの税金なのに!! 私は、がんの人たちが、『愛する人とわかれる悲しみ』を背負うことを、和らげることも、肩代わりすることも、出来ません。 でも、せめて、経済的な部分では、悩まなくて済むような世の中にしたい。 それは、夢見る夢子ちゃんの、バカな幻想なのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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