伊藤はじめ著 「十八史略の人物学」
何か読む物がないかと本棚を見ていたら、この本があった。ずいぶん昔に読んだので、内容は全く記憶にない。1989年出版なので大よそ30年前の出版であり、その頃に読んだとすると私は50歳以上だった。今回、全部読み返した。著者伊藤氏はジャーナリストであり、その興味の対象は人間特に政治家や経営者だったと言えそうである。中国古典に造詣が深く、それに基づいた人物評論が得意だったようだ。全編を通じて、こんな人物はクズだがこんな人物は本物だ、という人物評論が述べられている。私が前にこの本を読んだのが50~60歳くらいの時だろうか?かなり、高齢になってから読んだのだな。まだまだ人生これからという若い時に読んだなら、自分はこの本でそしられないように生きないと、と思ったかもしれない。現在80歳の私は、もはや、クズだと言われる人間であっても、今更何かできるわけではない。それで、この本の人物評論は他人事のように読んだ。著者の想いは残念ながら私には伝わらなかったようです。