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カテゴリ:トラブル
妻は昨日退院しました。
5日間の予定が19日間になってしまいました。 入院期間が長くなったのは入院中の事故が原因です。 10/30午後、病室に到着すると喉からすごいゼロゼロ音が・・ アモレ(自動吸引器)の流量つまみを最大にしてみても全然痰を引きません。 おかしいと思いながらカニューレの接続を見ると、アモレがカフ上部につながっています! アモレの誤接続です。 正しい接続 再現 誤接続 正しい接続に戻して痰を引きましたが・・妻の様子が変です。 モニターの心拍数が110台(普段は80~90)でなかなか下がりません。 表情も苦しそうな顔をしています。 看護師を呼んで事情聴取です。 10/28の午後に入浴とCT検査が行われたとのこと。 通常の看護でアモレを外すことはないので、この時以外にアモレの脱着はありません。 ということは丸二日間誤接続のままだったことになります。 アモレの誤接続が起きるとどんな弊害が起きるか・・ まず、自動吸引が行われなくなります。 本人はナースコールが押せないので、痰が詰まって苦しくても看護師が来るまで耐えるしかありません。 看護師は巡回の度にカテーテル吸引をしていた筈ですが、丸二日間誰も疑問に思わなかったとは・・ 次に、カフ上部は痰が引けている間は問題ないですが、痰が引けなくなると閉塞して空気も引けなくなります。 そうなるとアモレの吸引圧はどんどん上がって行きます。 妻にちょっと我慢してもらって短時間の再現実験では、約80kPaまで上がりました。 この吸引圧がカフ上部の気管に加わったままになります。 妻の表情は苦痛の表情になります。 この状態が丸二日日間も続いたとは・・ 血液検査では炎症反応が2.x、白血球数が11xxxになりました。 翌々日にはカフ上部の管に血液が見られました。 気管内壁になんらかの損傷があるのでは? の疑問がピークになります。 主治医に気管内を調べて欲しいとお願いしたところ、11/5気管内視鏡検査が行われました。 口から鼻から内視鏡を入れてもうまく入らず、結局カニューレを外して検査が行われました。 検査は1時間以上かかりました。 結果は気管内はきれいで問題ありませんでしたが・・ 結局、今回の事故と炎症反応、カフ上部の出血との因果関係は不明とのことです。 検査の間、妻は苦しい思いをしたと思います。 翌日の血液検査では炎症反応は7.x、白血球数は12xxxと跳ね上がりました。 検査が原因なのは明らかです。 今回の事故で妻を二度も苦しめてしまいました。 かわいそうで泣けて来ます。 実は今回の入院では他にもトラブルがありました。 まずはエアマットの注意の赤ランプが点滅しっぱなし。 入院初日からこの現象で看護師には伝えたのですが、交換してくれたのは誤接続事故の後でした。 次に栄養チューブの接続部から枕に栄養漏れ。 マイ枕だったので持ち帰って洗いました。 次はちょっと酷い内容で・・ 11/11午後、病室を訪れると、パジャマのズボン、タオル、三角クッションが血液混じりの液体でびしょびしょでした。 点滴漏れ事故です。 この時行われていた点滴は「ルート確保のための点滴」と言って、抗生剤点滴から次の抗生剤点滴の間、何もしないでおくとルートが詰まったりするので、ソルデム3Aという輸液をゆっくりと流し続ける点滴でした。 この点滴は10秒に1滴ほどのゆっくりとした速度です。 これだけびしょびしょになるのはそれなりの時間がかかった筈で・・また誰も気づかなかったとは・・一体どうして何度もトラブルが重なるのか・・ くじ運の悪い私たちがこれでは・・他の患者さんにも何か起きているのではと思ってしまいます。 ハインリッヒの法則によれば、300件のヒヤリハットがあると内29件は小事故で1件は大事故になるそうです。 もう大事故は起きているのかも知れません。 この病院は私たちには思い入れのある病院です。 10年前、不安いっぱいで在宅療養に移る私たちを厳しくも暖かく指導してくれました。 退院した後はお礼の手紙を送ったほどです。 何が以前と変わったのか・・ ナースコールの待ち時間が増えたのは確実です。 押しても赤ランプが付いたままで声はなく、そのうちランプだけが消えたりします。 重症患者が増えたのも確実です。 今回は4人部屋でしたが呼吸器の人が3人もいました。 ナースステーションのナースコールはBGMのように鳴り止むことはありません。 病院関係者と話をしましたが、看護師の増員をお願いしてもなかなかだそうです。 もうがんばってもどうにもならない所まで来ているのかも知れません。 重症患者の多い病院には看護師の定員を増やして欲しいですが・・国の制度の問題かも知れません。 今回の経験で、来年のレスパイト入院は今回と同じようにする訳には行かないと思いました。 毎日誰かが付きそうか、それができなければ入院を諦めるか・・ また悩みが一つ増えました。 参考 コーケンダブルサクションカニューレ ハインリッヒの法則 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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