私が旅で知り合った知人達は、日本全国あちこちに住んでいますが、また会いましょうとなると、どうしても、日本よりもタイのバンコックで会うことの方が多い。日本で、友人が近くに住んでいれば、行けないこともないのでしょうが。
例えば、現在、私は愛知県に住んでいますが、福岡の知人から遊びに来ないかと誘われても、往復4万円の航空券を買ってまで行く気はしません。東京の知人に会いに、往復2万円ちょっと払って、新幹線に乗って行くのもおっくうになります。交通費だけならともかく、一回、居酒屋で飲んでも最低3,000円はかかりますし、ホテル代、その他で、またまた出費します。相手がこちらに来てくれるぶんには構いませんが、薄給の自分が遠距離の知人に会いに、あちこち奔走してたらお金がたまりません。もちろん、これが、家族や恋人に会いに行くとなれば、ちょっと遠いので行けないということはできませんが。
不思議なことにというか、金銭面でよく考えればあたりまえなのですが、日本の遠距離の友人に会うには、日本で会うより、バンコックで会った方が安くつくのです。もちろん、私の知り合いには、タイやベトナム好きが多く、年に3回以上も行く人が多いということもありますが。
具体的には、バンコックで中華航空のチケットを買って、往復5万円ぐらい(バンコックから台北を経由して、日本の東京、名古屋、広島、福岡、沖縄に飛んでいる)。ホテルは1,000B(約2800円)も出せば快適なところに泊まれますし、食事も、タイ料理は安いですし、日本食も数が多く激戦のために日本で食べるよりも安い(日本料理は普通、外国では高いものですが)。
バンコックで会えば、
シンハビールを飲み、タイスキなどを食べながら、最近どうですか、と話がはずみます。バンコックで会っても、人により、チェンマイに行く人、マレーシアに行く人、ベトナムに行く人、行き先はさまざまです。とにかく、バンコックがミーティング・ポイントというか、出会いの都市です。バンコックは諸物価が安く(日本人にとって)、各方面への格安航空券が買えるし、日本人にとっては非常に居心地の良い都市です。世界中探してもこのような都市を、私は他に知りません。
よくよく考えると、車の排気ガスによる公害はあるし、交通渋滞はあるしで、あまり住み心地の良い所とは、いえそうにはないですが、どうしてこれだけたくさんの日本人がこの都市にやって来るのでしょうか。しかも、リピーターが多い。私はかつて、住みやすそうなところを探して、ロンドンや、ブタペスト、メキシコシティー、オーストラリアのパースなどに長期滞在しました。しかし、私にとっては、やはりバンコック、というかタイです。
何故か、私に限らず、日本国内ではまず会わないけど、「再会はバンコックで!」という人も結構いるようです。